トーセ、第3四半期(9~5月)決算は売上高11%増、営業益69%増に 家庭⽤ゲーム開発案件やスマホゲームの運営案件が順調 開発案件の対価増額も利益増加に貢献

  • トーセ<4728>は、7月6日、2023年8月期の第3四半期累計(9~5月)連結決算を発表、家庭⽤ゲームソフトの開発案件や、スマートフォンゲームの運営案件を着実に進⾏させていることもあり、2ケタ増収を達成した。

    また、家庭⽤ゲームソフトの開発案件で対価増額により利益率が好転するものがあったことや、開発トラブルによるコスト増加の防⽌が徹底できていることで、大幅な増益となった。

    売上高44億7800万円(前年同期比11.8%増)
    営業利益4億4700万円(同69.0%増)
    経常利益4億6400万円(同65.4%増)
    最終利益4億300万円(同138.7%増)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①デジタルエンタテインメント事業 売上高42億600万円(前年同期比13.1%増)、営業利益3億9700万円(同115.2%増)
    ゲームソフト関連は、多数受けている開発依頼の受注体制を調整している中、家庭用ゲーム機向けの複数のソフト開発案件を引き続き進行している。第3四半期連結累計期間の開発収益にも大きく貢献しているNintendo Switch向けのゲームソフトは、本年12月に顧客より発売が予定されている。またほかに、開発品質が高く評価された案件で、対価が増額されるケースが発生し、利益の増加にも大きく貢献した。

    一方で、前期中に着手し開発が本格化して稼働が高まっていた、海外顧客からの大型開発案件が第2四半期に中止となった。それに伴い第3四半期では、案件の切り替えのため一部スタッフの稼働が低下する状況となった。

    モバイルコンテンツ関連は、継続して委託されている運営業務は堅調に推移しており、新規の開発案件も複数進行している。しかし、前年同期には中止となった大型開発案件の売上計上があったことから、その反動減をカバーするには及ばず、開発売上は減少した。

    ②その他事業 売上高2億7100万円(同4.5%減)、営業利益5000万円(同37.1%減)
    家庭用カラオケ楽曲配信事業は、巣ごもり需要の減退の影響はあるものの、Nintendo Switch本体がシェアを伸ばしてきたことや、“家庭でカラオケを楽しむ”ことがコロナ禍以前に比べて定着したことなどにより、前年同期からの落ち込みは軽微に留まったまま推移した。SI事業では、当初想定していた案件の受注が一部遅れたことが影響し、前年同期比で減収となった。

    ■通期の売上高・営業利益・経常利益予想を下方修正
    なお、2023年8月期通期の連結業績予想は、前期中に着手し開発が本格化して稼働が高まっていた案件の中止や、受注を想定していた案件の見直しの影響が想定以上となったことで売上高、営業利益、経常利益が従来予想を下回る見通しとなり、業績予想の下方修正を実施している。

    売上高62億5600万円→59億円(増減率5.7%減)
    営業利益5億8000万円→5億円(同13.9%減)
    経常利益6億円→5億2000万円(同13.3%減)
    最終利益3億5200万円→4億1000万円(同16.4%増)

株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高56億6200万円、営業利益4億6900万円、経常利益5億500万円、最終利益3億1000万円(2022年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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