
ユナイテッド、20年3月期の営業益は54%減の51億円 メルカリ株売却の反動減 ゲーム事業は既存タイトル逓減と新作不振で6.3億円の赤字に
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前の期の第1四半期のおいて、メルカリが上場したことなどもあって、株式売却益などが計上されたが、その反動が出た格好だ。また、事業ポートフォリオの整理に伴う特別損失の計上なども響いた。

この結果、当連結会計年度のセグメント別の経営成績は以下のとおりとなった。
① アドテクノロジー事業
アドテクノロジー事業は、アプリ広告領域において、アプリ特化広告配信プラットフォーム『ADeals』、動画広告配信プラットフォーム『VidSpot』を提供し、ウェブ広告領域において、SSP『adstir』、DSP『Bypass』、アドネットワーク『HaiNa』を提供している。事業運営の効率化及び広告仕入枠管理の徹底を行ったことにより、売上高は63億0700万円(同1.9%減)、セグメント利益は5億9900万円(同1146.1%増)と減収増益となった。
② ゲーム事業
ゲーム事業は、スマートフォン向けアプリで提供するゲームからの課金収入を事業の柱として、既存タイトルである『クラッシュフィーバー』及び『CocoPPa Play(ココッパプレイ)』に加え、2020年1月に提供を開始した新規タイトル『CocoPPa Dolls(ココッパドール)』の開発を進めてきた。
既存タイトルのリリース後の経年による売上高の逓減、前の期にリリースした複数タイトルの不振及び新規タイトルの開発投資が増加したことなどにより、売上高は25億2900万円(同4.7%減)、セグメント損益は6億3000万円の赤字(前の期はセグメント損益6億2900万円の赤字)となった。
なお、連結子会社だったトライフォートは、グループ入り以降にリリースした新規ゲームタイトルの不振が続き、当初の目的が達成困難であると判断したため、ゲーム以外のアプリ開発事業を分社化しその全株式を取得の上、分割後のトライフォートの全株式を2020年2月に譲渡した。
③ コンテンツ事業
スマートフォン向けアプリやウェブサイトを通した様々なサービスを提供しており、連結子会社であるキラメックスを中心とした主力事業のさらなる成長及びその他既存事業の安定的な収益の確保に注力している。
キラメックスが好調であることなどにより、売上高50億5100万円(同7.6%増)と増加したものの、Smarprise及びアラン・プロダクツにおけるビジネスモデル転換や新規事業開発の遅延により、セグメント損益は4000万円の赤字(前の期はセグメント損益3億2800万円の赤字)だった。
Smarpriseは、国内スマートフォンゲーム市場等外部環境の変化もあり、より事業シナジーの高い企業のもとで事業成長を目指すことが最善の選択肢であるとの結論に至り、2019年12月に全株式を譲渡した。
アラン・プロダクツは、既存事業の事業環境の変化及び新規事業の進捗状況を踏まえ、継続的な経営資源の投下は困難と判断し、2020年3月に清算した。また、同社の子会社であるラップスについては2019年12月に全株式を譲渡した。
④ インベストメント事業
インベストメント事業は、主にシード/アーリーステージを中心としたベンチャー企業への投資を行っている。投資先の営業投資有価証券を売却したことなどの影響により、売上高は70億7500万円(同49.0%減)、セグメント利益は65億4900万円(同51.4%減)となった。
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企業情報(ユナイテッド株式会社)
会社名 | ユナイテッド株式会社 |
---|---|
URL | http://united.jp/ |
設立 | 1998年2月 |
代表者 | 早川 与規/金子 陽三 |
決算期 | 3月 |
直近業績 | 売上高144億4400万円、営業利益16億4800万円、経常利益16億2600万円、最終利益8億4900万円(2018年3月期) |
上場区分 | 東証マザーズ |
証券コード | 2497 |

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