【イベント】『コトダマン』5.5周年ファンミーティング開催! 開発裏話を披露!


MIXI<2121>は、スマートフォン向けタイトル『共闘ことばRPG コトダマン』(以下『コトダマン』)において、ファンミーティングイベント「コトダマーに会ってみた」を、自社オフィス内にて開催した。本稿ではイベントの様子をレポートしていく。

5.5周年を飾るファンミーティングは満席御礼

MIXI<2121>は9月30日に、スマートフォン向けタイトル『コトダマン』の、5.5周年を5.5周年企画の1つであるファンミーティングイベント「コトダマーに会ってみた」を、自社オフィス内で開催した。



オフィスの1室を使って開催された本イベント。完全招待制だったが、会場を満員にする多くのファンが参加した。



この日、メインのMCを務めたのは公式放送のMCとしても馴染みのある荒木美鈴さんと、『コトダマン』ディレクターの望月貴矢氏だ。

本イベントの開幕を飾る「開発さんを呼んでみた」のコーナーでは、『コトダマン』開発スタッフたちが登壇し、制作秘話を披露してくれた。最初に登壇したのはコンテンツディレクターの吉岡氏。世界観を取りまとめる人物だ。




『コトダマン』はことばを使って遊ぶゲームというだけあり、登場するキャラクターの名前はただの固有名ではなく、しっかりと語源が設定されている。最初に例としてあげたのは、ファンの間では「うぇらちゃん」の愛称で親しまれているウェラジーモフ。




ドイツ語で波を意味する「ウェラ」にSF作家の「アイザック・アシモフ」を合わせて「ウェラジーモフ」となっている。これは、キャラクターの設定がまず先行し、それに合わせたことばを組み合わせてキャラクター名にするという作り方をしている。

語源となることば同士に関連性があるキャラクターたちは『コトダマン』のなかでもゆかりがある事がある。ことばの繋がりからキャラクターの関係性が見えてきたり、逆にキャラクターの関係性から名前に隠された意外なことば遊びが見つかったりといった楽しみ方もできる。



バージョン違いのキャラクターであれば、同じことばでも捉え方が違っていたりする。「愛」ということばをひとつとっても、様々な捉え方がある。「アイ」というキャラクターもそのことばの持つ多面性が現れている。



もうひとり、『コトダマン』におけることばの扱い方について欠かせないキーパーソンがいる。それが次に登壇するプランナーの梶原氏だ。梶原氏は、バトルで使用されることばの辞書とシナリオ制作に携わっている。




梶原氏は『コトダマン』がことばの勉強になり、日本語の楽しさも体感できるゲームにしたいという目標を掲げており、正しい日本語、生きた日本語を重視しながら、ことば遊びに落とし込むように尽力している。

そんな梶原氏のもとには、開発はもちろんユーザーからも新しいことばの登録要望が多数寄せられている。それらをどのように選定しているのかについて語ってくれた。

まず、登録可否の基本は一般的な国語辞典に見出し語として掲載されているかを判断基準としているそうだ。そのために、『コトダマン』の開発環境では様々な辞書が欠かせなくなっているとの事。ちなみに漢和辞典は対象外となっているため、今後要望を送りたい人がいれば注意してほしい。

次に、ユーザーから要望が寄せられることが多い「複合語」の登録基準についての説明があった。日本語には無限ともいえる数の複合語が存在する。「再〇〇」、「新〇〇」のようなことばがいくらでも作れてしまうためだ。

そこで、梶原氏は複合語のレギュレーションとしてGoogle検索の完全一致で100万件を超えるかどうかを判断基準にしているという情報も公開した。その理由は、100万件を超える検索結果が得られるなら、一般的に使用されていると判断できるからとのこと。



さらに、『コトダマン』内においてことばを分類するテーマのくくり方など、細かなルールを設けて適宜最適化を進めながらアップデートを繰り返している。

これまでの採用例をいくつか紹介してくれたので、一部を掲載していく。




最後に梶原氏から、ウェブ上の国語辞典を参考にしてみると要望を書きやすいかもしれないとコメント。ぜひ今回の話を参考の上、「ことば追加・削除ご要望受付フォーム」から要望を寄せてみてほしい。

続けて登壇したのはモーションデザイナー兼テクニカルアーティストの原氏だ。『コトダマン』のキャラクターのモーションについて、アニメーション制作を実演してくれた。



自身の担当するエフェクトのトピックとして、『コトダマン』のキャラクターを光らせるために設定されているシェーダーから触れてくれた。キャラクターのイメージに合わせて個別に設定しているものもあるようだ。




アニメーション設定については、まさに動きの骨子となる「ボーン」の設定を実演してくれている。例えば、指1本1本にまでボーンをつけることで滑らかなアニメーションになっている。

この手の動きを試行錯誤する際、会議室に集まったメンバーで手の形を再現しながら作っていったそうだ。非常に興味深い話ではあったが、かわいいキャラクターのグラフィックにおじさんの手が使われていることにファンたちは驚き、会場は笑いに包まれていた。



次は、プランナーの國分氏から、高難度クエストについてのお話。この日のテーマはユーザーからの評価も高かった「ユゼツ」の降臨クエストの話題だ。







クエストの構想開始は実装の半年前までさかのぼる。その頃からコンセプトとギミックの考案を開始しており、バランスチェックのために何度もリテイクを繰り返してきたことを話してくれた。

サービス開始から5年の歳月が経ち、多くのクエストやキャラクターが登場しているだけに、考慮しなくてはいけない要素も比例して増えている。それに伴ってレベルデザインの難易度も必然と上がっている。それでも、ユーザーの声が支えになっていることを國分氏は強調していた。今回のファンミーティングも國分氏と開発スタッフにとっては活力になっているのだろう。



最後に、「ユゼツ」の降臨クエストの隠し要素について言及している。実は本体から倒すことでセリフが変わるという要素があり、実は、こうした仕掛けはこれまでの降臨クエストでも使われている事もあるとの事。簡単ではないがぜひ見つけてみて欲しい、と締めくくった。



最後に登壇したのは、プランナーの京極氏。ゲーム内イベントの企画を担当する人物なのだが、今回は京極氏に一任されている称号についてのお話を披露してくれた。





以下のスライドは、称号の設定率を示しているもので、その称号を取得した人のうち何%が使用しているのかを示している。トップの「三言賢士の称揚」などは取得難易度の高い称号であるため、獲得した人は設定したい気持ちになるのも頷ける。



一方で、京極氏が「なぜそれを!?」と今でも不思議に思っているのが「タコ」だ。なぜか使用率が高くなっており、京極氏はこの結果を初めて見た際に、「もう何が正解かわからない」と思ったと語り、会場は笑いに包まれた。

称号という遊びは、努力の結果が見えるものでもあれば、遊び心を表現する場でもあり、この小さな要素のなかにも多様なニーズがあるということが伺い知れる結果と言えるだろう。

しかし、こちらとしてもどんなことを考えてその称号を実装したのかは気になるところだ。京極氏は、上記のような結果を参考にしながら、ユーザーの頑張りやこだわりが見えるという点を重要視している。同時に多様なニーズを理解しながらも、凝りすぎて伝わらないものを避けるなど、様々な点に考慮して作成にあたっているとの事。



『コトダマン』の称号では、他にも考えなくてはいけない要素がある。それは、特定のことばを使った際に取れる称号について、ゲーム内にそのことばが使える盤面があるかどうかという点だ。そのため、まずは使えそうな盤面探しから始め、そこにマッチすることばをあとから考えているとのこと。そして、ことばに合わせた称号を設定するという流れにすることで、この問題を解決している。



最後に、今後実装予定の称号をいくつか公開してくれている。中には、「タコ」とのつながりを感じる「サメ」の姿も。



これで、「開発さんを呼んでみた」のコーナーは終了。休憩を挟んだあとは、ユーザーが褒めてほしいことを投稿し、望月ディレクターがその人に称号を授ける「褒めてよ!もっちー!」のコーナーに入った。



投稿を紹介してもらったユーザーは、その場で開発陣から称号を決めてもらい、望月ディレクターが手書きしたプレートがプレゼントされるというコーナーなのだが……ふさわしい称号を考えるにあたって、ユーザー本人に「どんなのがいいですか?」と聞くシーンも。ユーザーもしっかりと要望を伝えてお互い納得のいく称号に決定。

これも、来場者との距離が近いイベントだからこそのやり取りであり、ファンとの距離感が近い『コトダマン』運営ならではの1シーンだろう。




そして、最後の企画として開催されたのは、この日集まったユーザーと開発スタッフでクエストを共闘する「顔合わせボーナスGET会」だ。ユーザー同士で声を掛け合いながらパーティーを編成し、即興でクエストに挑戦して大いに盛り上がった。

ユーザーコミュニティの熱量の高さと気炎万丈な開発スタッフのどちらにも圧倒され、今後もユーザーと開発が一体となって盛り上がっていくであろう様子が想像できるイベントとなった。今後も『コトダマン』の情報に期待してほしい。



■『共闘ことばRPG コトダマン』

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会社情報

会社名
株式会社MIXI
設立
1997年11月
代表者
代表取締役社長 木村 弘毅
決算期
3月
直近業績
売上高1468億6700万円、営業利益248億2000万円、経常利益182億5000万円、最終利益51億6100万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2121
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