グリー<3632>は、8月22日~24日開催の、コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス2018 (CEDEC 2018)に、グリーグループ史上最多となる16セッション27名が登壇すると発表した。
今回のセッションは、全て公募が承認となった企画での登壇となるという。その発表内容は海外でのオフショア開発、ログ分析、VR、Webプロトコルやインフラ、バトル演出、問い合わせのチャットボットに至るまでかなり多岐に渡っている。
・11:20~12:20
タイトル:ベトナムオフショアによるソーシャルゲーム開発・運用事例の紹介 ~15プロダクトを4年間運用して見えてきた利点と課題~
登壇者:GREVO:山本 浩樹氏、グリー株式会社 桝田 清史氏
内容:本セッションでは、グリーが4年間ベトナムオフショア開発を進めてきた中で、得られた知見や気づきを、ご紹介します。
グリーが日本で行っていたソーシャルゲームタイトルの開発運用業務を、ベトナムへ移管するにあたり、いくつもの困難に直面し、また、それらを残り越えてきました。現在では、合計15タイトル以上の開発運用をベトナムで担えるようになってきています。そこに至るまでの過程を、「業務を移管する側・発注元であるグリー」、「業務を移管される側・発注先である GREVO」双方の視点で解説していく。
まずは、グリーのベトナム開発拠点の沿革をご紹介します。次に、大まかな担当業務範囲や、チーム構成をご説明します。そして、コミュニケーション、セキュリティ問題といった具体的な課題について、どのように考え、どのように取り組んでいったかを、グリー・GREVO の両社の視点で解説します。
タイトル:モバイルVRゲームにAmbisonicsを実装してみた ~釣りスタVR(DayDream)でのサウンド事例~
登壇者:グリー:井上 幹氏
内容:VR元年と呼ばれた2016年から2年弱、VRにおける3Dオーディオ技術についての研究や議論が多くなされてきました。今回は、その中でも注目を集めている「Ambisonics」について、「釣りスタVR」というDayDream向けVRゲームの実例を元にご紹介していきます。Ambisonicsの録音方法から実装するにあたって工夫した点や考えたこと、反省点などを中心に、具体的な例とともにお伝えできればと思います。
タイトル:オートプレイによるレベルデザインシミュレーション~自動化時代のゲームフレームワークに求められること~
登壇者:グリー株式会社 尾崎 嘉彦氏、細谷 伊佐武氏
内容:ゲームの運用において、日々リリースされる新要素(エネミーやステージなど)のデザイン、パラメータ設定は、ゲームの面白さに直結する非常に重要な仕事の1つです。しかし、エントリープレイヤーからヘビープレイヤーまで幅広い層が楽しめるよう適切にデザイン、パラメータ設定を行うことは、熟練のゲームプランナーにとっても容易ではありません。本セッションでは『ダンまち~メモリア・フレーゼ~』運用チームに導入されている、オートプレイにより最低なパラメータシミュレーションを行う枠組みについて紹介します。さらに、プロジェクトを通じて認識した自動化時代のゲームフレームワークに求められることについてもお話しします。
・10:00~11:00
タイトル:自社IPのモバイルVR化プロジェクト - 釣りスタVRの事例
登壇者;グリー株式会社 渡邊 匡志氏、内田 素貴氏、柳澤 悠太氏、串田 夏子氏
内容:2017年にリリースした釣りスタVRは、少人数で様々なプロトタイピング手法を試しながら、多くの方からのフィードバックを受け、Daydreamプラットフォームへリリースすることができました。限られた予算や開発者の中で、より手軽に、より没入して体験できるモバイルVRのコンテンツに仕上げるための手法を、釣りスタVRの事例の中で解説します。
モバイルVRにおける優位な点は、手持ちのスマートフォンによって手軽にVR体験できることですが、その分、多くの制約があります。Mirage SoloとVive Focusについては、インサイドアウトのセンサーによる6DoFのポジショントラッキングが可能になったので、ポジショントラッキングについては解決しつつありますが、コントローラーが1本で3DoFであったり、CPUやGPUに対するパフォーマンスチューニングに関する課題が残ります。
それらのモバイルVRの制約を把握した上で、企画面や技術でカバーできないかを試行錯誤して検証した内容や、VR体験イベントを通して製品版に反映していった機能の詳細もお話しします。
タイトル:効率的なログ収集方法と分析のためのNotebook環境を組み込んだネイティブゲームのデータパイプライン
登壇者:グリー株式会社 辻本 貴昭氏
内容:コンテンツが頻繁に更新されるモバイルソーシャルゲームにおいてユーザログを利用し続けるためには、効率的に分析環境に蓄積する仕組みが必要です。同じく、マスターデータも頻繁に更新されるので、リリース前のデータを含めて分析環境に取り込む必要があります。そこで、複数の手段を使い分けることで効率的なログ収集ができ、ユーザログ・マスターデータに対して分析が可能なデータパイプラインを構築しました。本セッションでは、大規模なユーザログおよびマスターデータを利用した分析を行うためのデータパイプラインについて紹介します。特に、効率的なログ収集方法や分析の実施・結果共有のためのJupyter Notebook環境、分析の実例について説明します。
タイトル:Webプロトコル最前線
登壇者:ヤフー株式会社 大津 繁樹氏、グリー株式会社 後藤 ひろゆき氏
内容:現在、インターネットトラフィックの大部分は、Webプロトコルになっています。プロバイダーの計測結果では、モバイルネットワークの9割弱の通信がHTTP, HTTPS, QUICの3つで占められている状況です。 このトラフィックは、今後通信セキュリティが確保できるよう全て暗号されたHTTPSやQUICに変わっていく見込みです。さらに最近ではDoH(DNS over HTTPS)の仕様化や試験導入も始まり、もはやWebの範囲を超えたネットワークプロトコルになりつつあります。Webを中心としたWebプロトコルが、これまでどのような進化してきて今後どう変わっていくのか、その技術的背景と基本的な仕組みついて解説します。そして現在IETFで標準化が進んでいるWebプロトコル最前線の状況について紹介します。
登壇者:株式会社ポケラボ 松村 勝広氏
内容:スマートフォンのゲームは、年々開発が大規模化しており適切な役割分担を行って分業を行っていくことが求められています。また、UIを作る上でも、様々なサイズの端末への対応、通信状況に合わせた処理の実装、カードを中心とした機能的で共通化できる画面が多いなどの特徴があり、エンジニアの持つ知識も必要となってきています。これらの課題に対応するため、デザイナーのセンスとエンジニアの技術力を持つUI・UX特化エンジニアを開発初期からアサインすることがプロジェクトを円滑に進める上で非常に効果的でした。
本セッションでは、UI・UX特化エンジニアをアサインした場合のワークフロー、活かすためのフレームワークの作り、求められるスキルを説明し、新規ゲーム立ち上げ時におけるUI・UXエンジニアの重要性についてお話いたします。
タイトル:進化し続けるSINoALICE -シノアリス-/バトル演出の裏側
登壇者:株式会社ポケラボ 池田 博幸氏
内容:スタンダードかつスタンダードでない表現を追求し続けているSINoALICE -シノアリス- 開発初期から現在に至るまでの試行錯誤や開発秘話も交えつつ、そのバトル演出を形作っているモーション、エフェクトの舞台裏をお見せします。
登壇者:株式会社ポケラボ 栗田 昭氏
内容:『SINoALICE -シノアリス-』は独特の陰鬱な世界観をソーシャルゲームのフィールドで表現することに全力を注ぎました。本セッションではSINoALICE -シノアリス-のUIデザインで、特に世界観表現に拘ったポイントを開発、運営時の資料と共に紹介します。
タイトル:モバイルゲームのお問い合わせ対応にてAIチャットボットを導入してお問い合わせ件数を約20%削減した話
登壇者:グリー株式会社 保倉 光貴氏、郡司 匡弘氏
内容:モバイルゲームではDAUの増加に比例して、お問い合わせ件数が増加し、CS対応コストも増加します。また、不具合が発生すると、関連するお問い合わせが、15分で数百件着信することも珍しくありません。その対策の一つとして、チャットボットを使った自動応答があります。
本セッションでは、AIチャットボットを使い、お客様の自己解決につながるご案内や適切なフォームへの誘導を行なうことで、お問い合わせ件数とCS対応コストを削減した事例をご紹介します。また、AIチャットボットのシステム構成や開発体制など、技術的な観点からも紹介します。webサービス等でのチャットボット運用事例は多数ありますが、ゲームのCSにおける事例がほぼない中、手探りで導入・運用してみた結果や得られた知見を共有いたします。
タイトル:時代とともに変わるゲームアプリのテスト~不当表示対策編~
登壇者:グリー株式会社 堀米 賢氏、三枝 慧、佐野 あゆみ氏
内容:ゲームアプリ市場の成熟に伴い、ゲームで求められる品質レベルが高まってきました。その中でも、「ガチャの内容物に間違いがないか」、「表示どおりの性能になっているか」など、お客様が期待したとおりに提供できることは非常に重要です。日々、多くのイベントの実装やアイテムの追加などが繰り返されるゲームアプリ制作において、どのように不当表示のリスクを軽減していくのか、その取り組みについて紹介します。
・13:30~13:55
タイトル:機能横断チームでアプリを効率よく開発しよう!
登壇者:株式会社ポケラボ 大宮 博考氏
内容:本セッションでは、ポケラボで実用している、自社フレームワークと各種共通ライブラリを用いたゲーム開発について紹介します。具体的には、サーバーサイドPHPフレームワークと、クライアントで利用しているライブラリ群を、ゲーム開発チームとは別のチーム(基盤チーム)で開発・保守を行っております。そちらで提供している機能の紹介。それ以外にも、基盤チームで開発し、「SINoALICE -シノアリス-」で利用しているリアルタイムメッセージングサーバーシステムや共通ツールの紹介。また、どうしてそういった開発手法を取っているのか、事業戦略的な話しも少し行います。
タイトル:『アナザーエデン 時空を超える猫』における“ツール運営“事例 ~開発ツールの運用で学んだこと~
登壇者:グリー株式会社 奥村 典史氏、西田 綾佑氏
内容:2017年に『アナザーエデン 時空を超える猫』をリリースし、運用から1年が経過いたしました。運用中のゲームならではの開発ツールの変化と、比較的大規模なRPGエンジンにおける開発ツールの運用で得られた知見を、“ツール運営“といった切り口で共有いたします。
タイトル:SINoALICE -シノアリス-におけるUnity活用術
登壇者:株式会社ポケラボ 加茂 雄吾氏
内容:本セッションでは、SINoALICE -シノアリス-流大規模Unityプロジェクトの設計を紹介します。
・1つの画面を複数のシーンに分割する(MultiSceneEditing)手法を紹介します。この手法により、チーム開発速度が上がり、かつ画面遷移の速度も上がるメリットが得られます。
・Unityのメッセージシステム(ExecuteEvents)を用いてViewとControllerを疎結合に保つことで、Viewの使い回しが容易になります。
・ギルドバトルにおける複雑な状態管理をどのように行なっているかを説明します。ステートマシンを使うことで各フェーズごとのソースを分離し、保守性を高めることができます。
タイトル:SINoALICE -シノアリス- それは最高の「未曾有アクセス」
登壇者:株式会社ポケラボ 覚張 泰幸氏
内容:2017年6月6日、スマートフォン向けゲームアプリ『SINoALICE -シノアリス-』がリリースされました。想定を大幅に超える(6万リクエスト/sec)のアクセスにより、一週間のメンテナンスを要してしまったのですが、本セッションでは6月6日からのリリース後何が起こり、どう安定に至ったかをご紹介します。
また、今回得たノウハウを元に、弊社ポケラボで以降リリースしたアプリで取るべき対策, 実際に取った対応を、説明します。
タイトル:手を使わずに遊ぶVRゲーム ~DIY筐体で実現する、リアルな浮遊体験~
案内者:グリー株式会社 千田 誠氏、ブーシェ ロビン晃氏、パク・ミンジョン氏
内容:本インタラクティブセッションでは、ゲームスタートからゲーム終了まで「手」を使わないVRゲームを実際に体験できます。(HTC社製VIVEトラッカーを使用しています)。今回展示するVRゲームの筐体は大手通販サイトで手に入る既製品のみで構成したDIY筐体(自作の筐体)を使用しており、専用装置や電気無しでもアーケード的な体感型VRゲームを実現できる事例として紹介します。また、展示ブースでは体験中のプレイヤーの映像を外部ディスプレーに表示し、プレイ映像を見ながら解説や質疑応答をおこないます。
今回のセッションは、全て公募が承認となった企画での登壇となるという。その発表内容は海外でのオフショア開発、ログ分析、VR、Webプロトコルやインフラ、バトル演出、問い合わせのチャットボットに至るまでかなり多岐に渡っている。
■8月22日 Day1
・11:20~12:20
タイトル:ベトナムオフショアによるソーシャルゲーム開発・運用事例の紹介 ~15プロダクトを4年間運用して見えてきた利点と課題~
登壇者:GREVO:山本 浩樹氏、グリー株式会社 桝田 清史氏
内容:本セッションでは、グリーが4年間ベトナムオフショア開発を進めてきた中で、得られた知見や気づきを、ご紹介します。
グリーが日本で行っていたソーシャルゲームタイトルの開発運用業務を、ベトナムへ移管するにあたり、いくつもの困難に直面し、また、それらを残り越えてきました。現在では、合計15タイトル以上の開発運用をベトナムで担えるようになってきています。そこに至るまでの過程を、「業務を移管する側・発注元であるグリー」、「業務を移管される側・発注先である GREVO」双方の視点で解説していく。
まずは、グリーのベトナム開発拠点の沿革をご紹介します。次に、大まかな担当業務範囲や、チーム構成をご説明します。そして、コミュニケーション、セキュリティ問題といった具体的な課題について、どのように考え、どのように取り組んでいったかを、グリー・GREVO の両社の視点で解説します。
・16:30~17:30
タイトル:モバイルVRゲームにAmbisonicsを実装してみた ~釣りスタVR(DayDream)でのサウンド事例~
登壇者:グリー:井上 幹氏
内容:VR元年と呼ばれた2016年から2年弱、VRにおける3Dオーディオ技術についての研究や議論が多くなされてきました。今回は、その中でも注目を集めている「Ambisonics」について、「釣りスタVR」というDayDream向けVRゲームの実例を元にご紹介していきます。Ambisonicsの録音方法から実装するにあたって工夫した点や考えたこと、反省点などを中心に、具体的な例とともにお伝えできればと思います。
・17:50~18:50
タイトル:オートプレイによるレベルデザインシミュレーション~自動化時代のゲームフレームワークに求められること~
登壇者:グリー株式会社 尾崎 嘉彦氏、細谷 伊佐武氏
内容:ゲームの運用において、日々リリースされる新要素(エネミーやステージなど)のデザイン、パラメータ設定は、ゲームの面白さに直結する非常に重要な仕事の1つです。しかし、エントリープレイヤーからヘビープレイヤーまで幅広い層が楽しめるよう適切にデザイン、パラメータ設定を行うことは、熟練のゲームプランナーにとっても容易ではありません。本セッションでは『ダンまち~メモリア・フレーゼ~』運用チームに導入されている、オートプレイにより最低なパラメータシミュレーションを行う枠組みについて紹介します。さらに、プロジェクトを通じて認識した自動化時代のゲームフレームワークに求められることについてもお話しします。
■08月23 Day2
・10:00~11:00
タイトル:自社IPのモバイルVR化プロジェクト - 釣りスタVRの事例
登壇者;グリー株式会社 渡邊 匡志氏、内田 素貴氏、柳澤 悠太氏、串田 夏子氏
内容:2017年にリリースした釣りスタVRは、少人数で様々なプロトタイピング手法を試しながら、多くの方からのフィードバックを受け、Daydreamプラットフォームへリリースすることができました。限られた予算や開発者の中で、より手軽に、より没入して体験できるモバイルVRのコンテンツに仕上げるための手法を、釣りスタVRの事例の中で解説します。
モバイルVRにおける優位な点は、手持ちのスマートフォンによって手軽にVR体験できることですが、その分、多くの制約があります。Mirage SoloとVive Focusについては、インサイドアウトのセンサーによる6DoFのポジショントラッキングが可能になったので、ポジショントラッキングについては解決しつつありますが、コントローラーが1本で3DoFであったり、CPUやGPUに対するパフォーマンスチューニングに関する課題が残ります。
それらのモバイルVRの制約を把握した上で、企画面や技術でカバーできないかを試行錯誤して検証した内容や、VR体験イベントを通して製品版に反映していった機能の詳細もお話しします。
・11:20~11:45
タイトル:効率的なログ収集方法と分析のためのNotebook環境を組み込んだネイティブゲームのデータパイプライン
登壇者:グリー株式会社 辻本 貴昭氏
内容:コンテンツが頻繁に更新されるモバイルソーシャルゲームにおいてユーザログを利用し続けるためには、効率的に分析環境に蓄積する仕組みが必要です。同じく、マスターデータも頻繁に更新されるので、リリース前のデータを含めて分析環境に取り込む必要があります。そこで、複数の手段を使い分けることで効率的なログ収集ができ、ユーザログ・マスターデータに対して分析が可能なデータパイプラインを構築しました。本セッションでは、大規模なユーザログおよびマスターデータを利用した分析を行うためのデータパイプラインについて紹介します。特に、効率的なログ収集方法や分析の実施・結果共有のためのJupyter Notebook環境、分析の実例について説明します。
・11:20~12:20
タイトル:Webプロトコル最前線
登壇者:ヤフー株式会社 大津 繁樹氏、グリー株式会社 後藤 ひろゆき氏
内容:現在、インターネットトラフィックの大部分は、Webプロトコルになっています。プロバイダーの計測結果では、モバイルネットワークの9割弱の通信がHTTP, HTTPS, QUICの3つで占められている状況です。 このトラフィックは、今後通信セキュリティが確保できるよう全て暗号されたHTTPSやQUICに変わっていく見込みです。さらに最近ではDoH(DNS over HTTPS)の仕様化や試験導入も始まり、もはやWebの範囲を超えたネットワークプロトコルになりつつあります。Webを中心としたWebプロトコルが、これまでどのような進化してきて今後どう変わっていくのか、その技術的背景と基本的な仕組みついて解説します。そして現在IETFで標準化が進んでいるWebプロトコル最前線の状況について紹介します。
・11:50~12:15
タイトル:新規ゲーム立ち上げ時にUI・UX特化エンジニアをアサインするべき理由 ~戦姫絶唱シンフォギアXDUNLIMITEDにおけるUI作成の高速なワークフロー~
登壇者:株式会社ポケラボ 松村 勝広氏
内容:スマートフォンのゲームは、年々開発が大規模化しており適切な役割分担を行って分業を行っていくことが求められています。また、UIを作る上でも、様々なサイズの端末への対応、通信状況に合わせた処理の実装、カードを中心とした機能的で共通化できる画面が多いなどの特徴があり、エンジニアの持つ知識も必要となってきています。これらの課題に対応するため、デザイナーのセンスとエンジニアの技術力を持つUI・UX特化エンジニアを開発初期からアサインすることがプロジェクトを円滑に進める上で非常に効果的でした。
本セッションでは、UI・UX特化エンジニアをアサインした場合のワークフロー、活かすためのフレームワークの作り、求められるスキルを説明し、新規ゲーム立ち上げ時におけるUI・UXエンジニアの重要性についてお話いたします。
・13:30~13:55
タイトル:進化し続けるSINoALICE -シノアリス-/バトル演出の裏側
登壇者:株式会社ポケラボ 池田 博幸氏
内容:スタンダードかつスタンダードでない表現を追求し続けているSINoALICE -シノアリス- 開発初期から現在に至るまでの試行錯誤や開発秘話も交えつつ、そのバトル演出を形作っているモーション、エフェクトの舞台裏をお見せします。
・14:00~14:25
タイトル:ソーシャルゲームで表現するディープな世界観
登壇者:株式会社ポケラボ 栗田 昭氏
内容:『SINoALICE -シノアリス-』は独特の陰鬱な世界観をソーシャルゲームのフィールドで表現することに全力を注ぎました。本セッションではSINoALICE -シノアリス-のUIデザインで、特に世界観表現に拘ったポイントを開発、運営時の資料と共に紹介します。
・14:50~15:15
タイトル:モバイルゲームのお問い合わせ対応にてAIチャットボットを導入してお問い合わせ件数を約20%削減した話
登壇者:グリー株式会社 保倉 光貴氏、郡司 匡弘氏
内容:モバイルゲームではDAUの増加に比例して、お問い合わせ件数が増加し、CS対応コストも増加します。また、不具合が発生すると、関連するお問い合わせが、15分で数百件着信することも珍しくありません。その対策の一つとして、チャットボットを使った自動応答があります。
本セッションでは、AIチャットボットを使い、お客様の自己解決につながるご案内や適切なフォームへの誘導を行なうことで、お問い合わせ件数とCS対応コストを削減した事例をご紹介します。また、AIチャットボットのシステム構成や開発体制など、技術的な観点からも紹介します。webサービス等でのチャットボット運用事例は多数ありますが、ゲームのCSにおける事例がほぼない中、手探りで導入・運用してみた結果や得られた知見を共有いたします。
・15:20~15:45
タイトル:時代とともに変わるゲームアプリのテスト~不当表示対策編~
登壇者:グリー株式会社 堀米 賢氏、三枝 慧、佐野 あゆみ氏
内容:ゲームアプリ市場の成熟に伴い、ゲームで求められる品質レベルが高まってきました。その中でも、「ガチャの内容物に間違いがないか」、「表示どおりの性能になっているか」など、お客様が期待したとおりに提供できることは非常に重要です。日々、多くのイベントの実装やアイテムの追加などが繰り返されるゲームアプリ制作において、どのように不当表示のリスクを軽減していくのか、その取り組みについて紹介します。
■8月24日 Day3
・13:30~13:55
タイトル:機能横断チームでアプリを効率よく開発しよう!
登壇者:株式会社ポケラボ 大宮 博考氏
内容:本セッションでは、ポケラボで実用している、自社フレームワークと各種共通ライブラリを用いたゲーム開発について紹介します。具体的には、サーバーサイドPHPフレームワークと、クライアントで利用しているライブラリ群を、ゲーム開発チームとは別のチーム(基盤チーム)で開発・保守を行っております。そちらで提供している機能の紹介。それ以外にも、基盤チームで開発し、「SINoALICE -シノアリス-」で利用しているリアルタイムメッセージングサーバーシステムや共通ツールの紹介。また、どうしてそういった開発手法を取っているのか、事業戦略的な話しも少し行います。
・14:00~14:25
タイトル:『アナザーエデン 時空を超える猫』における“ツール運営“事例 ~開発ツールの運用で学んだこと~
登壇者:グリー株式会社 奥村 典史氏、西田 綾佑氏
内容:2017年に『アナザーエデン 時空を超える猫』をリリースし、運用から1年が経過いたしました。運用中のゲームならではの開発ツールの変化と、比較的大規模なRPGエンジンにおける開発ツールの運用で得られた知見を、“ツール運営“といった切り口で共有いたします。
・16:30~16:55
タイトル:SINoALICE -シノアリス-におけるUnity活用術
登壇者:株式会社ポケラボ 加茂 雄吾氏
内容:本セッションでは、SINoALICE -シノアリス-流大規模Unityプロジェクトの設計を紹介します。
・1つの画面を複数のシーンに分割する(MultiSceneEditing)手法を紹介します。この手法により、チーム開発速度が上がり、かつ画面遷移の速度も上がるメリットが得られます。
・Unityのメッセージシステム(ExecuteEvents)を用いてViewとControllerを疎結合に保つことで、Viewの使い回しが容易になります。
・ギルドバトルにおける複雑な状態管理をどのように行なっているかを説明します。ステートマシンを使うことで各フェーズごとのソースを分離し、保守性を高めることができます。
・17:00~17:25
タイトル:SINoALICE -シノアリス- それは最高の「未曾有アクセス」
登壇者:株式会社ポケラボ 覚張 泰幸氏
内容:2017年6月6日、スマートフォン向けゲームアプリ『SINoALICE -シノアリス-』がリリースされました。想定を大幅に超える(6万リクエスト/sec)のアクセスにより、一週間のメンテナンスを要してしまったのですが、本セッションでは6月6日からのリリース後何が起こり、どう安定に至ったかをご紹介します。
また、今回得たノウハウを元に、弊社ポケラボで以降リリースしたアプリで取るべき対策, 実際に取った対応を、説明します。
8月22〜24日 3日間体験できるインタラクティブセッション
タイトル:手を使わずに遊ぶVRゲーム ~DIY筐体で実現する、リアルな浮遊体験~
案内者:グリー株式会社 千田 誠氏、ブーシェ ロビン晃氏、パク・ミンジョン氏
内容:本インタラクティブセッションでは、ゲームスタートからゲーム終了まで「手」を使わないVRゲームを実際に体験できます。(HTC社製VIVEトラッカーを使用しています)。今回展示するVRゲームの筐体は大手通販サイトで手に入る既製品のみで構成したDIY筐体(自作の筐体)を使用しており、専用装置や電気無しでもアーケード的な体感型VRゲームを実現できる事例として紹介します。また、展示ブースでは体験中のプレイヤーの映像を外部ディスプレーに表示し、プレイ映像を見ながら解説や質疑応答をおこないます。
会社情報
- 会社名
- グリー株式会社
- 設立
- 2004年12月
- 代表者
- 代表取締役会長兼社長 田中 良和
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高754億4000万円、営業利益124億9800万円、経常利益130億8600万円、最終利益92億7800万円(2023年6月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3632