ボルテージ、第1四半期は増収も広告宣伝費や外注費圧迫し経常益60%減

ボルテージ<3639>がこの日(10月28日)発表した第1四半期(7~9月期)の業績は、売上高17億1300万円(前年同期比37.5%増)、営業利益5100万円(同60.5%減)、経常利益5100万円(同60.6%減)、四半期純利益2900万円(同58.6%減)だった。     同社では、主力のソーシャルゲームについては、新作タイトル「王子様のプロポーズ for GREE」が月商1億円を見込める立ち上がりとなったことに加え、8月、9月の新規コンテンツも好調だった、としている。公式サイトでも、テレビCMの効果で「誓いのキスは突然に」が大ヒットを記録したとのこと。 しかし、ソーシャルアプリの売り上げの増加に連動して代金回収代行手数料が増えただけでなく、テレビCMなどに係る広告宣伝費、スマートフォン向けの開発に係る外注費の増加が収益を圧迫したようだ。損益計算書を見ると、販管費が前年同期比53%増の12億6900万円と大きく伸びていることが分かる。 なお、提供タイトル数は、ソーシャルシャルアプリ数は15タイトル(スマートフォン向けは3タイトル)、キャリア公式サイト数は80タイトル(スマートフォン向けは月額課金版1タイトル、落切課金版3タイトル)、海外市場向けスマートフォンアプリは北米向け1タイトルとなっている。 ただ、期初計画では上期は、営業益51.9%減、経常利益52.1%減としているため、計画線での着地になったものと思われる。   ■2012年6月期の見通し 2012年6月期は、売上高78億円(前期比22.9%減)、営業利益8億円(同4.4%増)、経常利益1億7900万円(同4.8%増)、当期純利益4億7200万円(同6.5%増)を見込む。     同社では、ソーシャルアプリは、第3世代化(ゲーム構造の進化による収益力の向上)により、ソーシャル要素の充実による課金単価の向上や、ユーザー1人あたりの利用アプリ数の増加を図る。スマートフォン向けは、フィーチャーフォン向けの主力タイトルを今期中に8タイトル移行させる予定。この移行にあたって、フィーチャーフォンとスマートフォン向けの一体開発を進化させ、期間短縮と品質向上の両立を図っていく。 このほか、キャリア公式サイトは、好調なテレビCMを期初計画に追加し、下期も新展開で放映するとともに、個別課金の強化を続けていく。また、「恋も!仕事も!」シリーズ第2弾を始め、30才前後女性向けの新規コンテンツを続々投入していく。スマートフォン向けは、年内に月額課金版17タイトル、今期中に落切課金版11タイトルを投入する。 海外市場向けスマートフォンアプリとして、北米市場向け第2弾・第3弾も投入する。
株式会社ボルテージ
http://www.voltage.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ボルテージ
設立
1999年9月
代表者
代表取締役社長 津谷 祐司
決算期
6月
直近業績
売上高42億5700万円、営業損益8400万円の赤字、経常損益6300万円の赤字、最終損益3900万円の赤字(2023年6月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3639
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