GMO熊谷社長「NFTはデジタルコンテンツの流通革命」 マーケットプレイス「アダム by GMO」発表会で語られたクリエイターやIPホルダーの未来とは


GMOインターネット<9449>は、6月16日、東京都内において、NFTマーケットプレイス「アダム byGMO」の記者発表会を行った。

発表会ではGMOインターネット代表取締役会長兼社長・グループ代表の熊谷正寿氏、お笑い芸人(ゴットタン出演時)で絵本作家の西野亮廣さん、アーティストのまふまふ さん、キックボクサーでK-1 WORLD GP 三階級世界王者の武尊 選手、K-1プロデューサーの中村拓己さんが登場、NFTについて、それぞれの目線で同技術を用いた未来の話を語った。

また今回の発表にあたって、GMOインターネットは、連結子会社である GMO フィナンシャルホールディングス<7177>とサムライパートナーズとの共同出資による子会社として、GMOアダム株式会社を設立を発表。

GMOアダムは、NFTの取引が可能なマーケットプレイス「Adam byGMO」を提供する。代表には、熊谷正寿氏と高島秀行氏が就任している。

本稿では偽装不可能な所有証明書であるNFT技術を用いたデジタルマーケットプレイス「アダム byGMO」の発表会の様子をお届けする。

 
「NFT」は自身の人生での衝撃TOP3。熊谷氏が語るマーケット「アダム by GMO」とは

まず始めに、熊谷社長がNFTマーケットプレイス「アダム byGMO」について紹介した。熊谷氏はNFTについて、自分の人生で衝撃にTOP3として「インターネット(1位)」「ブロックチェーン(2位)」「NFT(3位)」を挙げ「同技術を世の中に、特にものづくりIPホルダー、著作権者、クリエイターの方たちにNFTの可能性に気づいて欲しい、そのための会見。」とコメント、新しい経済の形への期待を述べた。

同氏は、インターネットの広がりで、IPホルダーや著作権者、アーティストらは知名度はあがったものの、対価が得られにくくなったと指摘。そんな中、偽装不可能な所有証明書となるNFTによって、これらの問題を解決できるとした。




▲その具体例として、本と電子書籍を例に使った説明がこちら。NFT技術によって、2次流通時にアーティストや出版社などIPホルダーの対価が得られる設計が可能になったことがわかる。インターネットの普及以降、IPホルダーらは、海賊版やn次流通で正当な対価を得られにくかった。NFTマーケットプレイスの登場で、デジタルコンテンツを正しく取引できる場ができた。これによりコンテンツ流通の主導権を、アーティストや著作権者や出版権者に戻すことができるというのがポイントだ。



▲現段階でNFTと相性が良いコンテンツ。


▲将来的には偽造不可の特徴を利用して、様々な領域での展開を予測している。

またNFT発行時にはスマートコントラクトという、契約を自動実行するプログラムも組み込めるため、様々な条件を設定した上で発行が可能になっていることも特徴のひとつして挙げた。2次流通時にオークションを行うことや、偽造不可能な所有証明という特性から証券、保険、チケットといった方面での利用に広がっていくだろうと今後の展望を語った。(熊谷氏)

これらの機能を踏まえたNFTは「まさにデジタルコンテンツの流通革命である」と同技術への期待を示した。

ただし現在主流となっている海外のNFTマーケットは、日本人にとって言語的な問題やUIなど、わかりづらく、使いにくいといった様々な課題を抱えている。そこで、今回の「Adam byGMO」の出番というわけだ。



これまでGMOグループでは、オンライン決済、ECなど様々な実績とノウハウに加え、NFT技術のもとになったブロックチェーン技術を使った仮想通貨事業も行っている。「Adam byGMO」では、これらの事業で培った技術も含めてサービスを行っていくという。







なお、「Adam byGMO」の具体的なサービスのスケジュールとしては、2021年8月に一部のプロフェッショナルユーザー向けにベータ版を開始、また今年中には全世界向けに公開するとしている。

また「Adam byGMO」は"使いやすさ"をかなり意識しているようで、日本人の場合、日本語・日本円で使い慣れたECサイトのようなUI・UXになるようだ。またマルチデバイス(異なるデバイスでも同じ内容が確認できる)での利用も可能とのことだ。リリース時には日本語、英語、中国語で利用でき、今後は言語を増やすように進めている。また、利用時の手数料も最安級を考えているようだ。

熊谷社長は、「Adam byGMO」が最も重要なことはアーティスト・クリエイターコンテンツホルダーの笑顔であり、それが結果としてファンの笑顔につながると、同サービスの思想を説明した。
 
 
それぞれの目線で語るNFT、幻冬舎代表の見城氏や秋元康氏ら著名人からのコメントも


▲新しいビジネスモデルから表現が生まれると西野亮廣さん。出版ではこれまで転売や中古売買によって手数料が出版社に入り、新しい可能性が出てくるのでは、とコメント。
 



▲まふまふさん。「高額の物を出すとかではなく。誰も手が届くようにしたい。まだ今は敷居が高く、自分が利用するサービスではないと思っている面もあると思う。けれど、NFTによってクリエイターやファンが今とは比べ物にならないくらい、より良い娯楽が楽しるようになる。それによってより創作ができるのでは」とコメント。音楽や芸術作品だけではなく、もっと小さなものでも可能性が広がるのではと今後の期待を語っていた。



▲中村拓己さん(左)/ 武尊 選手(右)。「K1は、試合や大会をファンにどう見せるのか力を入れている。トレンドや技術を取り入れて大会を運営してきた。NFT事業はいままでやってきたこと以上のことができる。今NBAのデジタルトレーディングが人気で、スポーツとNFTの相性が良いと思う。まだまだ伝えきれていない魅力をNFTを通して見せられるのではないか。」(中村さん)。「NFTを通して選手の魅力を伝えていきたい。」と武尊選手。

また発表会では各界の著名人からのコメントも公開となった。既に同サービスを使ってのコンテンツを供給準備を行っているようだ。コメントを寄せた企業は、大手出版の幻冬舎、サマーソニックなどライブ運営を行うクリエイティブマン、その他銀行や不動産、アーティストと多岐にわたっている。今後多くの業種がNFT技術を利用する見込みであることがわかる。













ソーシャルゲームインフォでは、「Adam byGMO」の新たな情報が入り次第引き続き情報をお伝えしていく。
 
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