決算発表で注目された『ウマ娘』首位独走 競馬ファンの認知向上 『モンスト』『パズドラ』『プロスピ』『原神』『荒野行動』が2位争い App Store振り返り



4月24日~30日のApp Storeのランキングを振り返ろう。この週は、Cygames『ウマ娘 プリティーダービー』が引き続き首位をキープした。サイバーエージェント<4751>の第2四半期(21年1~3月)の決算に与えた影響にも注目が集まった。わずか1ヶ月強の運営実績ながら会社の利益水準を大きく変えるものだった。次の四半期もより注目度が高まるだろう。

本作は、リリースから2ヶ月経過したが、いまもなお新規ユーザーが増え続けているようだ。無料ランキングの推移を表示したのが以下のグラフだ。依然として首位をキープしていることが多い。つまり、今のゲームアプリ市場では、広告宣伝費をかけても無料ランキング首位獲得が難しい状況になっている、ということでもある。
 
出所:AppAnnie


アップデートやイベントなどゲーム運営やマーケティング上の努力によるところが大きいだろうが、競馬ファンからの認知度も着実にあがってきたようだ。実際、最近はWEB系だけでなく、スポーツ新聞など紙媒体の競馬欄で本作を紹介・言及するコラムや記事が散見されるようになった。

例えば、「東京スポーツ」で爆笑問題の田中裕二さんが天皇賞の予想コラムで本作に言及しつつ、過去に登場した名馬たちが再び話題になるのはオールドファンとしても嬉しいこととコメント。さらにJRAとしても過去コンテンツの有効活用はビジネスとしても意味のあることではないか、と好意的な見方を示した。

このほか、今週については2位のタイトルが目まぐるしく入れ替わった。『パズル&ドラゴンズ』や『モンスターストライク』『荒野行動』『プロ野球スピリッツA』『原神』が入れ代わり立ち代わり上がってきたが、デイリーベースでの首位獲得には至らなかったようだ。


【参考記事】
「こんなことは上場以来初めて」(サイバーエージェント藤田社長) 中間で通期利益計画を超過 上場21年の会社に『ウマ娘』がもたらしたインパクトの大きさ
サイバーエージェント藤田社長、『ウマ娘』は「収益性が高く利益を引っ張り上げてくれた」 第2四半期のゲーム事業は売上・利益とも過去最高
サイバーエージェント、21年9月期の営業益を300~350億円→575~625億円と2倍に大幅上方修正 『ウマ娘』と『ニーア』貢献、広告も想定上回る
【詳報】サイバーエージェント、3月中間は売上高20%増の2944億円、営業利益62%増の329億円…ゲームとネット広告好調、Abemaには投資継続


 
■4月26日

トップ10圏内では、Happy Elementsの『あんさんぶるスターズ!!Music』が土曜日の27位から7位に浮上してきた。『あんスタMusic』は、4月24日15時より、イベント衣装MV衣装化総選挙のEden部門で1位となった「ワンダーゲーム衣装」のMV衣装版をゲーム内のダイヤショップにプレミアム10連スカウトチケット付きのお得なセットとして追加していることなどが売上につながっているようだ。
 

また、10ANTZの『乃木恋 ~坂道の下で、あの日僕は恋をした~』が土曜日の108位から17位まで浮上してきた。『乃木恋』は、「君に「好きだ」と伝えたい!」第1弾セレクトパネルガチャを4月24日より開催しており、齋藤飛鳥さん、賀喜遥香さん、秋元真夏さん、岩本蓮加さんが登場していることが大きく順位を押し上げたもよう。

ほか、昨年12月にリリースされた37GAMESのマッチ3×SLGモバイルゲーム『パズル&サバイバル』が28位と初のトップ30入りを果たした。今後も恒常的に上位に定着していくことができるのか、その動向が注目されるところだ。


 
■27日

トップ10圏内では、スクウェア・エニックスとAiming<3911>の『ドラゴンクエストタクト』が5位まで急上昇してきた。『DQタクト』は、4月26日11時より、「ドラゴンクエストⅦイベント」を開始し、「DQⅦ」に登場する網元の娘「マリベル」と、オオカミと生きる野生児「ガボ」がそれぞれSランクキャラクターとしてピックアップされた2つのSPスカウトを開催していることや、「10回限定!1400万DL&GWSPスカウト」を開催していることなどが売上に大きく寄与しているようだ。
 

また、コナミデジタルエンタテインメントの『実況パワフルプロ野球』が10位とトップ10圏内に入ってきた。『パワプロ』は、4月26日より、「アスレテース高校強化記念 リセットガチャ(前半)」を開催しており、新イベキャラとして「羽吹 一歩」と「茂古葉 萌子」が登場していることが順位上昇につながったもよう。

ほか、バンダイナムコエンターテインメントの『ONE PIECE トレジャークルーズ』や、バンダイナムコオンラインの『アイドリッシュセブン』がトップ30に復帰した。


 
■28日

ランキングの動きで目立ったのは、前日の66位から15位へと急上昇したWFSの『アナザーエデン 時空を超える猫』だ。『アナザーエデン』は、4月27日にVer 2.9.10アップデートを実施し、新キャラクター「ガラムバレル(CV:島﨑信長)」が登場していることなどが売上に寄与しているようだ。
 

また、バンダイナムコエンターテインメントの『ONE PIECE バウンティラッシュ』が前日の97位から19位に急浮上した。『バウンティラッシュ』は、4月27日より、「麦わらの一味バウンティフェス」を開始しており、新たなレジェンダリーキャラとして「★4 怪物強化 トニートニー・チョッパー」と「★4 エニエス・ロビー ニコ・ロビン」が参戦したことが大きく順位を押し上げたもよう。

ほか、KLab<3656>とブロッコリー<2706>の『うたのプリンスさまっ Shining Live』と、IGGの『ロードモバイル』がトップ30に復帰した。


 
■30日

トップ10圏内では、バンダイナムコエンターテインメントとアカツキ<3932>の『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』がトップ30圏外から6位に飛び込んできた。『ドッカンバトル』は、4月28日9時より、「Wドッカンフェス」を開始しており、新SSRの「超サイヤ人孫悟空(GT)」と「超サイヤ人ベジータ(GT)」が2種類のドッカンフェスに別れて登場していることなどが売上につながっているようだ。
 

また、コロプラ<3668>の『白猫プロジェクト』が一昨日の112位から14位に急上昇してきた。『白猫』は、4月28日16時より、TVアニメ「BLEACH」とのコラボイベントを開始しており、コラボイベントで活躍する「黒崎 一護(CV:森田成一)」「朽木 ルキア(CV:折笠富美子)」「井上 織姫(CV:松岡由貴)」「日番谷 冬獅郎(CV:朴璐美)」「朽木 白哉(CV:置鮎龍太郎)」がキャラガチャに登場していることが大きく順位を押し上げたもよう。

ほか、セガの『プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド』や、Hero Entertainmentの『パニシング:グレイレイヴン』などがトップ30に復帰した。