トーセ、第1四半期は営業損失1.1億円と赤字転落 来期完了の大型タイトル多く開発売上減少 今期は減収減益となる見通し

ゲーム受託開発大手のトーセ<4728>は、1月8日、第1四半期(9~11月)の連結決算を発表し、減収・赤字転落となった。2022年8月期以降に開発が完了する案件に多く取り組んでいるため、売上高、利益ともに前の期と比べて減収減益になると予想しているという。


・売上高:7億7400万円(前年同期比19.8%減)
・営業損失:1億1100万円(前年同期は営業利益4100万円)
・経常損失:1億900万円(前年同期は経常利益5500万円)
・最終損失:8500万円(前年同期は最終利益3000万円)

 


顧客と取り決めた開発スケジュールの関係上、他の四半期と比べて売上高が少ない第1四半期累計の業績は、当初から赤字になる見通しの中、デジタルエンタテインメント事業において顧客の要望により家庭用ゲームソフトの大型案件の開発スケジュールが変更となった結果、減収となった。

利益面については、売上の減少に加えて、販売費及び一般管理費が前年同期と同水準で推移したことから、営業損失1億1100万円(前年同期は営業利益4100万円)、経常損失1億900万円(前年同期は経常利益5500万円)、最終損失8500万円(前年同期は最終利益3000万円)となった。

セグメント別の状況は以下のとおり。


①デジタルエンタテインメント事業
売上高は6億3900万円(前年同期比10.6%減)、営業損失1億1600万円(前年同期は営業利益1900万円)となった。

新型コロナウイルス感染症への対策を進める中、「プレイステーション5」や「Xbox Series X/S」向けの開発案件に取り組んできた。ゲームソフト関連の売上は、顧客の要望により家庭用ゲームソフトの大型案件の開発スケジュールが変更となった結果、7400万円(前年同期比54.6%減)となった。

モバイルコンテンツ関連の売上は、一部のスマートフォン向けゲームにおいてロイヤリティ売上が伸長したことに加え、大型のスマートフォン向けゲームの運営業務が安定的に継続していることから、5億1000万円(前年同期比0.4%減)となった。

パチンコ・パチスロ関連の売上は、5400万円(前年同期比38.0%増)となった。


②その他事業
売上高は1億3500万円(前年同期比46.1%減)、営業利益400万円(前年同期比79.4%減)となった。コロナ禍による巣ごもり消費の拡大に伴い、家庭用カラオケ楽曲配信事業のロイヤリティ売上が伸長したものの、SI事業において前年同期に大型案件の開発完了があったことの反動減などがあった。


 
■2021年8月通機の見通し

2021年8月通期の見通しは以下のとおり。


売上高:52億1500万円(前期比7.4%減)
営業利益:2億5000万円(同31.4%減)
経常利益:2億7400万円(同29.2%減)
最終利益:1億6200万円(同28.5%減)

 
株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高56億6200万円、営業利益4億6900万円、経常利益5億500万円、最終利益3億1000万円(2022年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
企業データを見る