カヤック、20年12月期通期予想を上方修正…営業益は2億円→5億円と150%増に ハイパーカジュアルゲーム貢献でゲーム事業の2Q売上高は79%増

カヤック<3904>は、8月13日、2020年12月期通期の連結業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の71億円から77億円(増減率8.5%増)、営業利益は同2億円から5億円(同150.0%増)、経常利益は同1億5000万円から4億6000万円(同205.7%増)、最終利益は同7000万円から3億7000万円(同428.6%増)にそれぞれ上方修正された。

ハイパーカジュアルゲームがグローバルでヒットし、当初想定した売上高を大きく上回って推移したほか、ソーシャルゲームサービスの運営体制のスリム化などで利益は期初に発表した通期予想の水準を大きく上回った。
 

また、同日発表した第2四半期累計(1~6月)の連結決算は、売上高42億円(前年同期比38.8%増)、営業利益2億9300万円(前年同期2億8000万円の赤字)、経常利益2億9900万円(同3億600万円の赤字)、最終利益1億8900万円(同2億4300万円の赤字)と大幅増収、黒字転換を達成した。
 

サービス別の売上高の概況は以下のとおり。

①クライアントワーク…売上高9億7700万円(前年同期比3.4%減)
新しい技術とアイデアに挑戦し、クライアントとその先にいるユーザーに新しい体験を提供することで、クライアントのマーケティングおよびブランディングに資する広告を提供している。スマートフォンの普及や新しい技術の出現を背景に、WEB領域にとどまらないリアルと連動した案件が増加傾向にある。また、同社の企画力、技術力をもとにクライアントの新製品開発を支援する領域にも進出している。

②ゲーム…売上高20億1000万円(同79.9%増)
『ぼくらの甲子園!ポケット』『キン肉マン マッスルショット』、そしてハイパーカジュアルゲームの『Park Master』が売上高の大部分を占めている。2019年4月にリリースした『進撃の巨人 TACTICS』は当初の想定よりも弱含みで推移したことから8月31日に全てのサービスを終了することとなった。一方、『Park Master』のダウンロード数は全世界で5000万を超え、好調に推移している。カヤックアキバスタジオでの受託ゲーム開発も拡大基調にある。

③ゲームコミュニティ…売上高6億9900万円(同44.1%増)
ゲームファンに向けた一連のコミュニティサービスを展開している。ウェルプレイドのesports事業、スマートフォンゲームに特化したコミュニティの「Lobi」、トーナメントプラットフォームの「Tonamel(トナメル)」が売上高の大部分を占めている。第2四半期連結累計期間におけるTonamelの大会開催数は前四半期比231%増の1722件となり、過去最高を更新した。

④ちいき資本主義…売上高1億6600万円(同280.9%増)
地方公共団体や地域企業に対して、まちづくりに関するコンテンツの開発とサービスの提供を行っている。移住プラットフォームサービスの「SMOUT」、通貨コミュニティサービスの「まちのコイン」、地域プロモーションの受託、鎌倉市内で展開するまちづくり事業などのサービスが売上高の大部分を占めている。

⑤その他サービス…売上高は、346,870千円(前年同期比5.6%減)
ブライダルプラットフォーム「プラコレWedding」は、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響から売上が低迷した。同様に、子会社で展開する不動産やマリンスポーツなどのサービスも軟調に推移した。
株式会社カヤック
http://www.kayac.com/

会社情報

会社名
株式会社カヤック
設立
2005年1月
代表者
代表取締役CEO 柳澤 大輔/代表取締役CTO 貝畑 政徳/代表取締役CBO 久場 智喜
決算期
12月
直近業績
売上高174億6700万円、営業利益10億2100万円、経常利益10億3800万円、最終利益5億1100万円(2023年12月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3904
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