セガ、2020年3月期の決算は営業益70億円 前の期18億円の赤字から黒字転換 PCオンライン・スマホの収益改善

セガ(旧セガゲームス)の2020年3月期の決算は大幅増収・黒字転換となった。売上高が前の期比38.5%増の947億6000万円と大きく伸び、営業利益70億7600万円(前の期は18億6600万円の赤字)、経常利益80億2700万円(同14億8000万円の赤字)、最終利益48億7200万円(同59億5700万円の赤字)とそれぞれ大幅な黒字となった。

セガサミーホールディングス<6460>の決算発表によると、パッケージゲームが売上のけん引役となった一方、PCオンラインとスマートフォンゲームの収益改善が黒字転換の要因となったという。なお、4月1日からセガ・インタラクティブと合併したため、2021年3月期は売上・利益ともに大きく変わりそうだ。

 


以下、セガサミーHDの記事から再編集したものを掲載する。国内外のグループ会社の数字や会計上の調整も含まれるため、セガの決算数字とは一致しないので注意してほしい。


■デジタルゲーム分野
スマートフォンやPCオンラインゲームなどのデジタルゲーム分野の営業利益が98億円と前の期の19億円の赤字から黒字転換した。四半期ごとの営業利益でも5四半期連続で黒字を達成した。また、売上高も前の期比で15.7%増の472億円と伸びた。

 


既存タイトル・新規タイトルの売上が堅調に推移したことに加えて、タイトル譲渡やタイトル提供に伴う一過性収益を計上、前期に減損処理を行った影響により費用が大幅に減少したことを主な理由としてあげた。

売上面で大きく貢献したのは、『ファンタシースターオンライン2(PSO2)』だった。2012年7月からまもなく8年目を迎える本作だが、引き続きセガのデジタルゲーム分野のトップタイトルとして全体を牽引している。『北斗の拳 LEGENDS ReVIVE』と『D×2 真・女神転生リベレーション』も大きく貢献した。


■パッケージゲーム分野
パッケージゲーム分野の業績は、売上高が同43.2%増の782億円と大きく伸びたものの、営業利益については、同41.4%減の48億円と大幅減益となった。新作タイトルが多くリリースされ、売上に貢献する一方で、採算性の高いリピートタイトルの販売本数が減ったことが主な要因とみられる。

 


『Total War: THREE KINGDOMS』や『マリオ&ソニックAT 東京2020オリンピック』『龍が如く7 光と闇の行方』『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』など新作タイトルを複数発売した。新作販売は1040万本と前の期から631万本増えた。その一方で、開発費の償却等が進み費用が増加したという。

その一方、採算性の高いリピート販売は1636万本にとどまった。前の期の1935万本から300万本減った。家庭用ゲーム大手の決算を見ていると、前の期の新作が次の期のリピートタイトルとして利益貢献することが多いが、2020年3月期の新作が2021年3月期で利益貢献してくるものとみられる。
株式会社セガ
https://www.sega.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社セガ
設立
1960年6月
代表者
代表取締役会長CEO 里見 治紀/代表取締役社長執行役員COO 内海 州史/代表取締役副社長執行役員Co-COO 杉野 行雄
決算期
3月
直近業績
売上高1916億7800万円、営業利益175億3900万円、経常利益171億9000万円、最終利益114億8800万円(2023年3月期)
企業データを見る
セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高3896億3500万円、営業利益467億8900万円、経常利益494億7300万円、最終利益459億3800万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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