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【Sp!cemartゲームアプリ調査隊】無料DL・セルラン共に急上昇――最新作『あつ森』発売後、『どうぶつの森 ポケットキャンプ』で何が起こったのか

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スマートフォンゲームの日々の運用とその効果をリサーチし、ゲーム関連企業へマーケティングデータを提供するSp!cemart(スパイスマート)。ゲームアプリの運用情報をいつでもウォッチできる「Sp!cemartカレンダー」や、毎月発行しているレポートを提供している。
 

なかでもカレンダーは、セールスランキング上位のモバイルオンラインゲームのゲームシステム・運用施策をダッシュボード形式のWEBツールとして提供。ゲーム内プロモーション施策の効果測定やセールスランキングと運用効果の相関関係を時系列で分析できる。
 

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本連載記事ではSp!cemart協力のもと、カレンダー機能を用いた、ランキング上位タイトルの直近のゲーム内施策を分析。今回は任天堂の新作『どうぶつの森 ポケットキャンプ』の施策をピックアップする。
   
(以下、Sp!cemartゲームアプリ調査隊より) 
 

■発売3日間で188万本を販売『あつ森』

 

■『どうぶつの森 ポケットキャンプ』
提供:任天堂/DeNA
リリース日:2017年11月21日


待望のシリーズ最新作『あつまれ どうぶつの森(以下、あつ森)』が、2020年3月20日にNintendo Switch向けソフトとして発売されました。同シリーズは、現実と同じ時間が流れる世界で、自由気ままに暮らし、ときには四季折々のイベントやどうぶつたちとの交流を楽しめる大人気コミュニケーションゲーム。

今作の舞台は、無人島。プレイヤーは、「たぬき開発」がプロデュースする「無人島移住パッケージプラン」に参加して、島での生活を始めることになります。浜辺でのんびりしたり、辺りを探索したり……手付かずの自然あふれる無人島での暮らしが楽しめるだけあって、発売後は老若男女幅広い層から高評価の声が挙がっています。
 

驚くべきは、パッケージ版の売上本数です。ゲーム総合情報メディア「ファミ通」調べによると、発売3日間で国内推定販売本数は188万本にも及ぶとのことで、これはNintendo Switch向けソフトとして歴代1位の初週販売本数となります。昨今、ダウンロード販売の比率が高まっていることを考えると、実際の販売本数は優に200万本は超えているでしょう。

さて、そんな大ヒットを記録している「どうぶつの森」シリーズですが、スマートデバイス版『どうぶつの森 ポケットキャンプ(以下、ポケ森)』では、どのような変化が起きているのでしょうか。もともと『ポケ森』は、アプリストアのセールスランキングで安定的に上位を記録していますが、IPタイトルとして待望のシリーズ最新作の発売後に、どのような恩恵及び施策を展開しているのかは気になります。

以前に本連載で『ポケ森』を取り上げた際(関連記事)には、まだ『あつ森』との連携機能は発表されておらず、なにも行わないのではないかと思いまいました。しかし、そんな心配は一切いらず、実際に『ポケ森』では『あつ森』との連動施策を展開し、リリースから3年目を歩んでいるにもかかわらず、App Storeの無料ダウンロード(以下、無料DL)ランキングで1位を記録、そしてキープしていました。

本稿では、“『あつ森』発売後の『ポケ森』施策”をテーマに、ランキング推移とゲーム内施策を一覧で閲覧できる「Sp!cemartカレンダー」を用いて、アプリストア急上昇の背景を探っていきます。まずは無料DL上昇に寄与した施策を見ていきましょう。
 

■無料DLランキングを3週間以上に渡ってTOP3キープ


Sp!cemartカレンダーでは、『あつ森』発売前後の施策及びランキング推移として、2020年3月15日(日)~4月14日(火)を抜粋しました。

『どうぶつの森 ポケットキャンプ』【調査期間:2020年3月23日~3月30日】

▲Sp!cemartカレンダーより(画面上部はストアのランキング推移、下部はゲーム内施策を確認できる)

ランキング推移を見て分かる通り、セールスランキング(オレンジ色)とダウンロードランキング(青色)が『あつ森』発売後に垂直立ち上がりを見せています。無料DLランキングは1位を継続し、セールスランキングも19位にランクインしています。

驚くべきなのは、無料DLランキングを3週間以上に渡ってTOP3をキープしていることです。これは、毎日継続的に新規インストール(及び休眠復帰)が行われていることになります。

これほどまでの急上昇に貢献した施策とは、期間限定イベント「スペシャルな家具や服をGET♪」です。

■期間限定イベント(ゲーム外キャンペーン・コラボ)
「スペシャルな家具や服を
GET♪」
期間:2020320日(金)15:00

これは、バナーの文言にある通り、『ポケ森』をプレイしていると『あつ森』で使えるスペシャルアイテムが手に入るという施策

受け取り方法の詳細については特設サイトを見ていただくとして、スペシャルアイテムは『あつ森』で「キャンプじょうのかんばん」やTシャツなど、そして『ポケ森』では有料アイテムのリーフチケット×50(300円相当 – ガチャ1回分)が手に入りました。
 


▲『あつ森』で手に入るスペシャルアイテム(一部)


▲『あつ森』で並べてみると、こんな感じ

この施策が公開されたタイミングは、調査した限りでは『あつ森』の発売日(3月20日)に『ポケ森』のゲーム内お知らせと公式Twitterから告知されていました。実際にランキング推移を見てみると、3月20日前には無料DLランキングに変化がなかったものの、告知が始まると一気にランキングが急上昇しているのが分かります。

恐らく発売日当日に『あつ森』を購入した大多数のユーザーたちが、本施策の存在を知ることにより、スペシャルアイテム欲しさにアプリをインストールしたのが背景だと思います。『あつ森』でも利用できる多数のオリジナルアイテムが手に入るという、これ以上のないコラボレーションで『ポケ森』の流入に大成功したことがうかがえます。

続いては、ゲーム内施策やマネタイズを中心に「Sp!cemartカレンダー」で調べてみましょう。
 

■『あつ森』きっかけで訪れたユーザーの受け皿に


多くの流入があるだけでは、まだ手放しで喜べないのがゲーム運営。新規ユーザー(休眠復帰含む)にタイトルの魅力を知ってもらい、継続的に遊んでもらうのが重要です。

そこで、『あつ森』発売後(もとい連動施策後)にゲーム内ではどのような施策を行っていたのかを調査しました。大きく分けて、ゲーム内では下記の4つの施策を展開。

【あつ森発売後のゲーム内施策(アップデート含む)】
・『あつ森』で初登場する8人のどうぶつたちが『ポケ森』に登場
期間:2020320日~/施策種類:アップデート

・発売を記念した特別ログインボーナス
期間:2020320日~42日/施策種類:ログインボーナス

・ミニハニワあつめイベントの開催
期間:2020321日~330日/施策種類:期間限定イベント

・「春のカジュアルスタイルコレクション」 販売
期間:2020322日~56日/施策種類:期間限定イベント

『あつ森』に関連した施策はアップデートとログインボーナスです。

まずアップデートでは、『あつ森』で初登場する8人のどうぶつたちが『ポケ森』にやってきました。しかし、登場させるためには、「ジョニーの貨物船」というコンテンツを遊ぶことで手に入る「どうぶつのちず」が必要です。そして、このアイテムを使って挑戦できるスゴロクをクリアすると、対応したどうぶつがやってきます。

 


▲追加されたどうぶつたち

ゲーム開始早々に会えるわけではありませんが、逆に運営側としては『あつ森』ユーザーが対象のどうぶつたち会いたさに、ゲーム内コンテンツを進めてくれるという、一定のゲームプレイ促進につながるアップデートにも思います。

一方でログインボーナスでは、1日目に『あつ森』に登場する「たぬきちのしゅっちょうブース」を貰うことができました。また、これ以降は「フォーチュンクッキー(ガチャを回せる)」などが毎日貰えました。
 


▲ログインボーナス画面(左)と「たぬきちのしゅっちょうブース」

セールスランキングの上昇には、前述した新規ユーザー増も十分影響していますが、もうひとつ「春のカジュアルスタイルコレクション」 の販売も関係しているでしょう。

期間中、クラフト画面に春物のファッションを楽しめる服が多数登場。また、新作だけでなく過去の服も販売され、購入を逃したユーザーにとってはチャンスとなりました。なお、価格はリーフチケット90枚〜160枚程度(540円〜960円相当)でした。

※参考【リーフチケットのラインナップ】
・リーフチケット20
枚(120円)<単価:6.00円/割引率:0.00%
・リーフチケット45枚(250円)<単価:5.56円/割引率:7.41%
・リーフチケット100枚(490円)<単価:4.90円/割引率:18.33%
・リーフチケット200枚(980円)<単価:4.90円/割引率:18.33%
・リーフチケット600枚(2,580円)<単価:4.30円/割引率:28.33%
・リーフチケット1200枚(4,900円)<単価:4.08円/割引率:31.94%
・リーフチケット2500枚(10,000円)<単価:4.00円/割引率:33.33%

以上のように、『ポケ森』では『あつ森』きっかけで訪れたユーザーの受け皿となるような施策を、継続率・マネタイズというふたつの面で用意していることが分かりました。なお、『あつ森』発売以降の3週間は、セールスランキング80位未満をキープしており、継続的な収益にもつながっていることがうかがえます。
 

■連動施策頼みだけではいけない、キャンプ場のこれから


待望のシリーズ最新作『あつ森』発売後は、連動施策やアップデートなどを組み込み、大きな成果をあげた『ポケ森』。実は、以前取り上げたときの記事において、筆者は『あつ森』発売後の懸念点を挙げていました。それは、シリーズタイトル同士で可処分時間の奪い合いが起こるのではないか、という点です。

『ポケ森』は、歴代シリーズであるコンシューマ版の世界観やゲーム仕様を踏襲してきましたが、コンシューマ版の要素を担えば担うほど、同作独自の要素は霞んでしまい、最新作が発売した日には、原作IPを愛するファンの熱量は、当然コンシューマ版に向いてしまう……という内容のものです。加えて、Switchは携帯できるゲームハードとして重宝しており、スマホならではの利便性も担っています。

しかし、実際にはそんな心配をよそに、『あつ森』との連動施策で『ポケ森』はさまざまな恩恵を得ることができました。

また『あつ森』はコンシューマタイトルとはいえ、オンライン上のゲーム内無料アップデートで季節にちなんだイベントを今後展開していきます。同様のイベントを『ポケ森』で展開し、再び連動施策を組み合わせれば、コンシューマ版とアプリ版による継続的な相乗効果を見込めるのかもしれません。

もちろん、度重なる連動施策の実施は現実的ではないため、結局のところ『ポケ森』はコンシューマ版に代わる価値の提供、そして独自路線を歩む必要があるのかもしれません。現在は『あつ森』発売特需で大きな成果を収めていますが、今後落ち着いた際に本領が発揮されるのではないかということです。


▲『ポケ森』公式Twitterより

しかし、そんな心配も無用なのかもしれません。『ポケ森』は王道IPをそのままスマホに落とし込んでいるわけではなく、つねに改修を行っている繊細さを兼ね備えています。たとえば以前の記事では、『ポケ森』が実施してきたさまざまな挑戦的かつユーザーに寄り添ったアップデート及びゲーム内施策を紹介してきました。

さらに直近のアップデートでは、「服」をテーマにしたゲーム内アップデートを実施。家具や服をクラフトする前にお試しできる「試着室」の追加をはじめ、レジャースポットやこもれび広場でも「マイフォト」が撮影できる機能など、洋服の試着を楽しむユーザーの需要に応える形でアップデート・施策が行われているのが分かります。


▲試着室(左)と撮影場所が追加された「マイフォト」

事業として目先の収益も非常に重要ですが、今後も『ポケ森』はキャンプ場(ゲーム)を利用してくれるユーザーのために、レジャー施策の工事(改修)とサービス(運用)の向上に努めていくことでしょう。

「Sp!cemartカレンダー」では、各ゲームのイベント情報をランキング推移と共に閲覧できます。自社はもとより、競合他社の施策一覧を取りまとめた分析などにもご活用できます。ぜひ、ご興味がある方はお問い合わせページからご連絡ください。

 

 

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■執筆 <株式会社スパイスマート>
スマートフォンゲーム内運用に関する調査・分析を行うリサーチ事業とコンサルティング事業を展開しており、「Sp!cemart」というサービス名称で各種ソリューションを提供。

コーポレートサイト:http://corp.spicemart.jp/
Sp!cemart 商品に関する問合せ:info@spicemart.jp
 

■Sp!cemartゲームアプリ調査隊 バックナンバー

Vol.1 〜待望のシリーズ最新作『マリオカート ツアー』、リリースから直近1ヵ月の運営施策を探る〜

Vol.2 〜新作リズムゲーム『欅坂46・日向坂46 UNI'S ON AIR』、リリースから直近1ヵ月の運営施策を探る〜

Vol.3 〜初週で全世界1億DLを記録した『Call of Duty®: Mobile』、リリースから直近1ヵ月の運営施策を探る〜

Vol.4 〜Riot Games大特集。新作『Team Fight Tactics』の概要から『LoL』の直近プロモ・e-Sports施策まで〜

Vol.5 流入から定着まで繋げた7つの施策…大ヒット中の『FFBE 幻影戦争』、事前登録からリリース直後の施策を総まとめ

Vol.6 事前プロモ(ほぼ)なし…突如配信された『ワールドフリッパー』ヒットの背景。リリース前後の施策を分析

Vol.7 運営7周年を迎えた長期運営タイトル『にゃんこ大戦争』…長く愛される理由をゲーム“内外”の施策から分析

Vol.8 好調なリスタートを切った『魔界戦記ディスガイアRPG』、リリース中断から再開までの8ヵ月間の動向を分析

Vol.9 大ヒット中の『デュエル・マスターズ プレイス』、売上ランキング2位の背景をIP×マネタイズの観点から分析

Vol.10 スマホ向けパズルゲームのトップを走る『ガーデンスケイプ』の施策とシリーズの強みを分析

Vol.11 海外発のストラテジーゲーム『Rise of Kingdoms -万国覚醒-』がヒットの兆し。リリース前後の施策を分析

Vol.12 ヒットを生み出し続けるYostar待望の新作『アークナイツ』を分析。リリース前施策からマネタイズまで

Vol.13 売上ランキングTOP10入りの『メダロットS』を分析。既存ファンに向けた「メダロット」ならではの露出も

Vol.14 ゲームはスローライフだが運営施策は挑戦的…『どうぶつの森 ポケットキャンプ』これまでの歩み

Vol.15 目指したのは「リアルなミニ四駆体験の追求」…『ミニ四駆 超速グランプリ』ヒットの背景を分析

Vol.16 『モンスト』×「鬼滅の刃」コラボを分析…IP頼りで終わらず、推奨行動など多様な施策で盛り上げる

Vol.17 放置ゲームの新たな形『ロストディケイド』の挑戦。“放置させない”循環や独自性の高いマネタイズも

Vol.18 『モンスターハンター ライダーズ』はゲーム系IP作の新境地。改めて考えるモンスターの価値と魅力

Vol.19 原作再現度の高さで話題沸騰――大ヒット中『このファン』のゲーム内外施策を調査

Vol.20 新旧ではなく共存共栄――『あんさんぶるスターズ!!Basic&Music』リリース前後のゲーム内外施策を調査

Vol.21 周年施策から辿る『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』大ヒットの背景。1・2・3周年でなにが起こったのか

Vol.22 原作の裾野を広げる『ヒプノシスマイクARB』。話題沸騰の「ヒプマイ」ゲームアプリのリリース前後施策を分析

Vol.23 『ディズニーツイステッドワンダーランド』TOP3入りの背景。ゲーム内外の演出と注目ポイントを分析
 
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企業情報(株式会社スパイスマート)

会社名 株式会社スパイスマート
URL http://corp.spicemart.jp/
設立 2015年7月
代表者 張青淳
決算期
直近業績 非開示
上場区分 未上場
証券コード

企業情報(任天堂株式会社)

会社名 任天堂株式会社
URL http://www.nintendo.co.jp/
設立 1947年11月
代表者 代表取締役専務 竹田 玄洋/代表取締役専務 宮本 茂
決算期 3月
直近業績 売上高1兆3085億円、営業利益3523億円、経常利益3604億円、最終利益2586億円(2020年3月期)
上場区分 東証1部
証券コード 7974

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