タカラトミー、3Q(4~12月)は売上高6%減、営業益19%減 TCG「デュエル・マスターズ」が軟調 ボーイズ向け新商品やグローバル戦略商品も苦戦

タカラトミー<7867>は、2月12日、2020年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、売上高1319億円(前年同期比6.8%減)、営業利益122億円(同19.2%減)、経常利益118億円(同21.3%減)、最終利益65億円(同36.6%減)となった。
 

売上高は、定番商品「トミカ」や映画「トイ・ストーリー4」および「アナと雪の女王2」関連商品などの販売が伸長したものの、最大の商戦期である年末商戦において玩具市場全体が盛り上がりに欠けるとともに、「ベイブレードバースト」の販売減少や、「トランスフォーマー」映画関連商品販売の反動減が響いた。また、4月よりテレビアニメ放送を開始したボーイズ新規商品やグローバル戦略商品「Rizmo(リズモ)」の販売が期待に届かず、新たなヒット商品の創出に至らなかったこともあり、前年同期比減収となった。

また、利益面では減収の影響に加え、為替差損を計上したことが経常利益の減益につながった。さらに最終利益については、TOMY Internationalグループにおける、オセアニア子会社ののれんおよび保有する無形固定資産の全額、米国子会社が保有する無形固定資産の一部についての減損損失などで特別損失19億1700万円を第3四半期期間(10~12月)に計上したことなども影響している。

「トミカ」単品および大人向けの「トミカプレミアム」などの販売が伸長するとともに、「プラレール」は発売60周年の各種企画の効果もあり堅調に推移した。継続展開している「ゾイドワイルド」は10月より新たなテレビアニメ放送をスタートさせ、好評を博した。また、サプライズドール「L.O.L.サプライズ!」は今期も好調に推移するとともに、液晶トイ「すみっコぐらし すみっコさがし」などが人気を集めた。さらに、映画「トイ・ストーリー4」と「アナと雪の女王2」関連商品の販売も伸長した。

一方、ボーイズ商品においては販売が大幅に減少した。発売5年目を迎える「ベイブレードバースト」は、会社想定以上の販売を維持し、長い人気を誇っているものの、前年同期比では減少した。「トランスフォーマー」は、前年同期における映画関連商品販売の反動減から海外向け輸出が減少し、TCG「デュエル・マスターズ」は競争環境の変化もあり軟調に推移した。また、4月よりテレビアニメ放送を開始したボーイズ新規商品の販売も苦戦した。さらに、グローバル戦略商品として「Rizmo(リズモ)」を投入したものの国内外とも期待値には届かなかった。

なお、12月には、新たにスマートフォン向けカードゲームアプリ『DUEL MASTERS PLAY'S(デュエル・マスターズ プレイス)』の配信を開始した。

2020年3月期通期の予想については、同時に下方修正を発表(関連記事)しており、売上高1640億円(前期比7.3%減)、営業利益100億円(同30.6%減)、経常利益95億円(同33.6%減)、最終利益50億円(同46.2%減)の見込み。
 
株式会社タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社タカラトミー
設立
1953年1月
代表者
代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
決算期
3月
直近業績
売上高1872億9700万円、営業利益131億1900万円、経常利益120億4300万円、最終利益83億1400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7867
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