ミクシィ新オフィスは「出会い」を際立たせるコミュニケーション創出の場に 社員食堂やコンビニの出店など福利厚生も充実

ミクシィ<2121>は、12月10日、メディア向けの新オフィス内覧会を開催した。新オフィスはオープンしたばかりの「渋谷スクランブルスクエア」の28Fから36Fまでを内階段で繋げており、同社が最も重要としているコミュニケーションを取りやすいような設計を行ったという。

この日お披露目となったオフィスでは、社員食堂、コンビニエンスストア、撮影スタジオ、サウンドスタジオ、マッサージルームなどを完備、内階段の側にはリラックススペースとドリンクコーナーを設けていることや、移動時に出会った従業員同士がゆっくり話せる環境にするなど、コミュニケーションへのこだわりを設計でも示す作りになっていた。

本稿では、そんな内覧会の様子をお届けする。
 

*写真提供mixi

内覧会では、はじめに木村 弘毅社長(写真)が登壇。新たなオフィスを作るにあたってのコンセプトを説明した。同氏によると、新オフィスは同社が重要としている「コミュニケーション」を創出をテーマとしており、それにふさわしいオフィスにするのが狙いだという。

「お客様のコミュニケーションを活性化させるには、まず自分達のコミュニケーションのあり方について設計する必要がある」と話す木村社長。いかに人が集まりやすくなるか(Meet Up.)、気分転換ができるか(Switch Up.)、そして新たな発想が生まれるクリエイティブな場所になるか(Dream up)、その3つが重要だったと語っていた。
 

またリモートワークが発達していくなか、「実際に会って仕事をするのが贅沢になっていくのではないか」とし、対面でのコミュニケーションを際立たせたかったと、その想いを述べていた。
 
今回オフィスツアーをアテンドした取締役執行役員の大澤弘之氏(写真)。今回の新オフィスの契約も担当している。同社の従業員やパートナー企業と一緒に新設した「働く環境室」と共に2年前よりオフィスの構想や施工などを行っている。誰もが働きやすいオフィスをこころがけたとのこと。

※初出時、「大澤弘之」氏の名前が誤っておりました。お詫びして訂正いたします。


■巨大LEDパネルを設置したエントランス、来客の椅子にも配慮した会議室の眺めは絶景
 
約1000名ほどが働くため多くの9フロアを契約した。
 
36F、エントランス。幅約24m、高さ2.7mの巨大LEDパネルを設置した。黒い部分は通路になっており、会議室やエレベーターホールへアクセスする。同フロアのエレベーターホールは他の階に比べて暗いのだが、LEDパネルが一層映える設計にしたそうだ。なお受付は無人で端末より各所へ連絡を行う仕組み。


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36Fのエントランスは非常に広大なスペースになっている。ビルの外面は全て床から天井まで窓のため非常に明るい。奥に見える内階段から社員食堂やコンビニエンスストアなどがある35Fにいける。フロアのすべてを階段で行き来できるのは、コミュニケーションの機会を増やしたいという狙いがある。
 
35F、会議室。中にはハーマンミラーの「コムズチェア」を採用した部屋もある。「様々な人が訪れるため、座った人に合わせるコムズチェアが最適なのでは?」という観点から決定したとか。なおこのコムズチェアは非常に高価で、同社の中でも新しい製品だ。なお、この部屋の窓からは、明治神宮や新しく建設された国立代々木競技など新宿方面を一望できた。
 

*写真提供mixi
 
36F、セミナールーム。定員48名で、決算説明会なども実施する予定。セミナールームは2つありこちらは小さい方になる。ブラインドを上げるとセルリアンタワーが目の前に。


■撮影・サウンドスタジオは企業内でもトップクラスの設備に。4デバイスの同時投影が可能な巨大モニタも備える
 
35F、Decision Room。社内会議だけでなくパートナー企業との一緒に使用できる。最大4台の端末を同時に表示が可能で、制作物のチェックなどクリエイティブのチェックなども想定している。
 
35F、Decision Room。先程と同じ部屋になる。パーテーションで間仕切りもできる。
 
35F、Decision Room壁面。渋谷の地図をデザインしている。赤い色は新オフィスを表し、少し薄くなっている部分は旧オフィスを表している。ガラスの透過で窓からの日光を遮らないため、通路も明るい。
 
35F、撮影スタジオ。商品写真やモーションキャプチャーといった用途にも利用できる。そのため、社外アーティストや声優、動画出演者といったパートナーも使用するという。Vtuberによる配信も想定しているとか。また一企業内に設置するものとしてはトップクラスの設備だという。なお撮影は禁止だったが、同じ階にはサウンドスタジオもあり、ラックマウントや各種コンソールを備えたミキサールームとレコーディングルームが厚い壁とガラスで隔てられるなど、かなり本格的な作りになっていた。


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35F、マッサージルーム。社員にも非常に人気で、今回2室設置をしている。


■充実した福利厚生、コンビニと社員食堂を完備し、カフェのようなリラックススペースが広がる
 


35F、コラボレーションスペースにはコンビニエンスストア 「ローソン」が出店。営業時間は平日9時から20時まで。
 
35F、コラボレーションスペース。食堂の営業は11時から16時まで。パートナー企業も利用できる。

35F、コラボレーションスペース。左側にはキッチン、奥には先ほど紹介したローソンも見える。席数は全部で200ほどあるという。
 

*写真提供mixi
 
社員食堂のスペースはセミナールームも兼ねている。
 



 
食堂では肉から生野菜まで様々な料理を日替わりで16品を提供していく。気になるお値段はビュッフェ形式のものは1g=1円で計算。組み合わせによってはかなり安価に昼食を取れそうだ。なお筆者は試食会で450gほどの容量になったが、食べきるのに苦労する量だった。その他カレーライスやスープなどは1杯ごとに値段を決めていくとのこと。社内で良質なランチが取れるのは時間の節約にもなりそうだ。
 






35F、コラボレーションスペースではリフレッシュできるように、インテリアに多くの木を取り入れているのも特徴だ。
 

■内階段周辺にはカフェブースも、コミュニケーションのための徹底した設計

28F、執務スペースの内階段。他の階への行き来の際に利用するが、移動中にばったりあった人とコミュニケーションを取るため、内階段の近くにはMTGや休憩をするスペースを設けている。
 
28F執務スペースの内階段のそば。飲料メーカーが並んでおり無料で利用できる。
 

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28F執務スペース。壁が少なく開放的な空間になっている。周囲には社員用MTGスペースなども。
 
デスクは全席昇降式机を導入した。自分のスタイルにあった環境で業務ができる。机幅も標準的な1.2mよりも大きい1.4mと広々としたスペースに。またコンセントの位置などコード類も見えにくいような配慮がされている。なお役員の個室はないため、全従業員が仕切りのない同じ環境で業務を行うという。
 
名札部分は電子式になっており、社内システムで表示の変更が可能に。KIOSKという座席・会議室情報を検索できる案内システムと連動しており一括管理が可能になっている。この他個人用ロッカーにも同じシステムを組み込んでおり、IT企業で頻繁にある席替え時にも簡単に対応できる。
 
引き出しにはMacBook Proも入る。コンセント部分は埋め込まれており、煩雑になりがちなケーブル類への配慮が見られた。
 

*写真提供mixi
 
タッチパネル式のKIOSK。座席システム『Officespace』と連動している。誰がどこにいるか一目瞭然になる。携帯やPCからもアクセス可能だという。
 
また執務スペースの窓側には様々なMTGスペース、フォンブースやリラックススペースなどを設けている。また社員用のMTGスペースの中には、1on1専用の部屋も設けている。
 
1人用フォンブース。2人用もあり。非常に防音効果が高いため短期集中が必要なときなどに利用する。


*写真提供mixi
 
1on1専用の部屋ルーム。非常に密なコミュニケーションができるよう、ハの字型に椅子が置かれていた。
 
なお、移転時期は2019年12月16日から2020年2月にかけて順次行っていくとのこと。

<新本社>
・所在地:東京都渋谷区渋谷2丁目23番 外 渋谷スクランブルスクエア
・占有フロア:中層階28階〜36階
・占有面積:24,602.20m2(7442.13坪)
・移転時期:2019年12月16日〜2020年2月にかけて順次移転
・登記変更日:2020年3月1日
 
株式会社MIXI
https://mixi.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社MIXI
設立
1997年11月
代表者
代表取締役社長 木村 弘毅
決算期
3月
直近業績
売上高1468億6700万円、営業利益248億2000万円、経常利益182億5000万円、最終利益51億6100万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2121
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