【詳報】タカラトミー、第1四半期の経常益は88%減の2.43億円 「ベイブレードバースト」や「デュエル・マスターズ」苦戦 為替差損も響く

タカラトミー<7867>は、本日(8月6日)、第1四半期(4~6月)の連結決算を発表し、売上高352億8800万円(前年同期比7.9%減)、営業利益5億5500万円(同66.8%減)、経常利益2億4300万円(同87.8%減)、最終利益2億6500万円(同78.4%減)と大幅な減益となった。

 


国内「トミカ」「プラレール」の定番商品や「L.O.L.サプライズ!」、ディズニー/ピクサーのアニメ映画『トイ・ストーリー4』関連商品などが好評を得たが、「ベイブレードバースト」の国内と韓国での販売減少、海外子会社におけるキャラクター玩具の販売終了、TCG「デュエル・マスターズ」も競合の影響で減収になったという。

また、利益面では、営業利益は、売上高減少による売上総利益の減少が響いた。広告宣伝費を前年同期並みに投資するとともに、研究開発を展開する一方、物流費とその他経費の削減により販管費を前年同水準に抑えたという。

経常利益も大幅減となったが、営業利益の減少に加えて、為替差損を計上したことなどが主な要因だった。前年同期においては2億8500万円の為替差益を計上したものの、今期は一転して3億1100万円の為替差損となった。


 
■国内の動向

日本国内での展開を見ると、売上高は304億4900万円(同3.5%減)、営業利益14億1600万円(同47.4%減)だった。

定番商品「トミカ」では、「トミカ」単品や今年5周年を迎えた大人向けハイディテールコレクションモデル「トミカプレミアム」などの販売が好調に推移した。1959年に誕生した「プラレール」においては発売60周年と合わせた各種マーケティング企画の効果もあり関連商品の販売が伸長するとともに、テレビアニメ「新幹線変形ロボ シンカリオン」商品も引き続き好評を博した。

ボーイズ商品では、昨年6月に展開開始し、1年が経過した恐竜や動物をモチーフにした自社コンテンツ「ゾイドワイルド」の販売が堅調に推移するとともに、4月にはテレビアニメ放送の開始と合わせてホビー商品「爆丸」の市場展開を始めた。

ガールズ商品では、フォトジェニックなサプライズドール「L.O.L. サプライズ!」の人気が継続しており、SNSを活用したマーケティングを展開するとともに、「すみっコぐらし」の液晶玩具第2弾「すみっコさがし」も好評だった。さらに、女児向け特撮テレビドラマシリーズの第3弾となる「ひみつ×戦士 ファントミラージュ!」関連商品は引き続き人気を博している。また、日本での販売権を獲得した世界的ヒットのプリスクールキャラクター「パウパトロール」商品をテレビアニメとともに、新たに市場投入した。

7月公開のディズニー/ピクサーのアニメーション映画『トイ・ストーリー4』関連商品では、映画キャラクターのフィギュアやぬいぐるみ、ガチャなどの関連商品をグループ横断で投入し、好調に推移した。

タカラトミーアーツにおいては、アミューズメントマシン「ポケモンガオーレ」が引き続き人気を集めた。

一方、今期発売5年目を迎える「ベイブレードバースト」は、会社想定以上の販売を維持しておりますが、前年同期比では減少した。また、トレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」も競合の影響などもあり、販売が減少した。


 
■2020年3月通期の見通し

なお、2020年3月通期の業績予想は従来予想から変更なし。売上高1800億円(前期比1.8%増)、営業利益145億円(同0.6%増)、経常利益144億円(同0.7%増)、最終利益95億円(同2.1%増)を見込む。

 
株式会社タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社タカラトミー
設立
1953年1月
代表者
代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
決算期
3月
直近業績
売上高1872億9700万円、営業利益131億1900万円、経常利益120億4300万円、最終利益83億1400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7867
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