イグニス、3Qは売上高11%減、9.5億円の営業赤字を計上 ネイティブゲームは『メガスマッシュ』のサービスを終了 VRなど新規事業に積極投資

イグニス<3689>は、8月10日、2018年9月期の第3四半期累計(10~6月)の連結決算を発表、売上高36億3600万円(前年同期比11.5%減)、営業損益9億5100万円の赤字(前年同期1億2300万円の黒字)、経常損益9億7900万円の赤字(同1億1200万円の黒字)、最終損益10億8300万円の赤字(同1000万円の黒字)と大幅な赤字を計上した。
 

ネイティブゲームについては、2018年3月28日に配信を開始したスマートフォン向けゲームアプリ『メガスマッシュ』のユーザー継続率・課金率が伸び悩み、新規キャラクターの追加や各種イベント施策を講じてきたが、継続率及び課金率の大幅な改善には至らなかったことから、7月18日付でのサービス終了を決定した。

一方、主力タイトルの『ぼくとドラゴン』は配信開始から4年目に突入しているものの、市場の競争が一層激化してきている中でも、プロジェクト利益は好調に推移している。また、既存ユーザーの満足度向上を目指すため、季節イベントの強化や「進撃の巨人コラボキャンペ-ン 第二弾」、出前・フード宅配サイト「dデリバリー」とのコラボキャンペーンといった新たな取り組みにもチャレンジした。今後は大型IPコラボキャンペーンも準備しており、更なるユーザー満足度の向上と収益の安定化に努めていくとしている。

また、今後急成長が見込まれるVRやAI・IoTといった最先端技術に着目した新規事業にも投資を積極的に実施した。VRでは、エンターテインメント分野と医療分野についての研究開発を推進した。その中でも新しい音楽体験を創造するVirtual Live Platform「INSPIX」の開発加速・海外展開やVRにおける新規IPの創出などといったエンターテインメント分野に力を注いでいる。

「INSPIX」は、業務提携先である岩本町芸能社のVRアイドル「えのぐ」によるライブパフォーマンスに活用するなど開発は順調に進んだ。また、VRアイドル「えのぐ」のみならず、新規IP(VRタレントなど)の創出に取り組んでいる。医療分野では順天堂大学との共同研究として「Virtual Realityアプリケーションによる慢性痛み刺激の緩和の臨床研究」も開始しているが、長期視点での研究開発を見込んでいる。

なお、2018年9月期通期の連結業績予想については、営業利益、経常利益、最終利益は不確定要素が多く存在するため、公表していない。通期売上高は44億円(前期比21.1%減)の見込み。
 
株式会社イグニス
http://1923.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社イグニス
設立
2010年5月
代表者
代表取締役社長 銭 錕(センコン)/代表取締役CTO 鈴木 貴明
決算期
9月
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