【イベント】『ハースストーン』選手権ツアー東京を原宿クエストホールで開催 環境末期のチャンピオンは「hinaya選手」に決定!


Blizzard Entertainmentは、7月29日、オンライン戦略カードゲーム『ハースストーン』の世界大会「ハースストーン選手権ツアー 2018 Tokyo Tour Stop」を東京・原宿クエストホールにて開催した。

本大会は全世界1024名によるオンライン予選を勝ち抜いたトッププレーヤー16名が集結する決勝トーナメント。ツアーストップへの出場を通じて一定の競技点を獲得すると、その先のシーズンプレーオフ、世界選手権へと進出できる。8月8日には新たな拡張版「博士のメカメカ大作戦」が配信されることもあり、現環境を締めくくる大会となった。本稿では、当日の大会の模様をお届けする。


▲当日のMCは、お笑い芸人のインパルス・板倉俊之さん。会場の笑いを誘いつつ、選手の緊張も解していた。

【対戦ルール】
・4ヒーロー・1BAN方式を採用。
それぞれヒーローの異なるデッキを4つ準備。(デッキは事前に公開されている)
バトルの前に対戦相手のデッキの中から1つを選択し、使用不可能とする。

・残った3ヒーローを使用して、先に3バトル勝利した選手が試合に勝利。なお、一度勝利したデッキは同じ試合で使用できない
例:「メイジ」「ハンター」「パラディン」「ローグ」の4デッキを用意して「ハンター」がBANされた場合、「メイジ」「パラディン」「ローグ」で3勝しなければならない。1バトル目を「メイジ」で勝利した場合、それ以降のバトルで「メイジ」は使えなくなる。

【賞金(USD)】
優勝:$3500
準優勝:$2300
3位:$1100
4位:$1100
5位~8位:$750
 

■準決勝第1試合


hunterace選手(ウォーロック・ローグ・パラディン・ドルイド)
hinaya選手(ウォーロック・ローグ・ハンター・ドルイド)


hunterace選手はパラディンが、hinaya選手はドルイドがBANとなった。1バトル目は互いにローグを選択、デッキタイプも同じ奇数ローグ同士のミラーマッチとなった。盤面の有利を取った方が勝利するといっても過言ではない、このマッチはhinaya選手が先制した。



2バトル目はドルイドとウォーロックの勝負に。hunterace選手は小粒なミニオンを展開し、全体強化で勝負を決するトークンドルイド。hinaya選手は回復シナジーを利用して盤面の有利や、大打撃を与える回復ズーウォーロック。ズーウォーロックはとにかく打点を与えられるように盤面にミニオンを残すことが大切だが、hunterace選手がこれを許さない。盤面の有利を確実に取りながらhinaya選手の体力を確実に減らしきり、イーブンへ持ち込んだ。



勝利した方はリーチがかけられる3バトル目。hunterace選手は1バトル目で敗北した奇数ローグを選択し、hinaya選手は先程の回復ズーウォーロックを選択。互いに盤面の有利を取ろうと、手札のミニオン・スペルを駆使する展開となった。最後にはウォーロックのヒーローパワー「2ダメージを受けてカードを1枚引く」が効いたのか、突撃持ちの強力なミニオン「ドゥームガード」を引き、hinaya選手がリーチをかけた。

hinaya選手の残るハンターに勝つべく、hunterace選手は回復ズーウォーロックを選択。互いにミニオンを主体に盤面の有利を取っていくデッキタイプであり、終始ミニオンがぶつかり合うような展開に。中盤以降には大型ミニオンもなく、「イーグルホーン・ボウ」といった武器を持たないウォーロックが少しずつ押されていき、最後は「サバンナ・ハイメイン」の獣シナジーを利用したハンターが勝利した。



hinaya選手の勝利
 

■準決勝第2試合


Machamp選手(ウォーロック・シャーマン・ハンター・ローグ)
Alan870806選手(ハンター・メイジ・ローグ・ドルイド)


1バトル目はコンボデッキのシャダウォックシャーマン、ミラクルローグのマッチとなった。優秀なダメージスペルや武器などで盤面処理に長けたローグが有利なマッチアップとなっており、常に先手で動き続けたAlan870806選手がMachamp選手の体力を最後まで減らし切る展開となった。

2バトル目はキューブウォーロックと性悪ドルイドのマッチ。性悪ドルイドはデッキの呪文を公開し、そのマナコストのミニオンを召喚する「性悪な召喚師」を基軸としたデッキ。ミニオンを主体に組むことから、断末魔などの厄介なミニオンを沈黙させる「スペルブレイカー」なども採用されており、これがMachamp選手を苦しめた。キューブコンボの発動を阻止しながら、盤面の有利を取り続けたAlan870806選手がリーチをかけた。



残るテンポメイジに対して、Machamp選手はクエストローグを選択。コントロールにはめっぽう強いクエストローグだが、テンポメイジはまさに鬼門。ここを勝てなければ、先に進めないということでの選択だろう。ローグのクエストは同じ名前のミニオンを5体手札から使用する「地底の大洞窟」。同じカードは2枚しか入れられないゲームの仕様上、どうしても手札に戻す・カードをコピーするなどでターンがかかってしまう。その隙をつくように、Alan870806選手はミニオンやダメージスペルを使用。体力の回復手段も乏しいことから少しずつ、そして確実に盤面の有利を取りながらMachampの体力を減らしていった。



Alan870806選手の勝利
 

■決勝戦


hinaya選手(ウォーロック・ローグ・ハンター・ドルイド)
Alan870806選手(ハンター・メイジ・ローグ・ドルイド)


1バトル目はハンターと性悪ドルイドのマッチアップになった。序盤から獣ミニオンを召喚するhinaya選手に対して、Alan870806選手は10マナの「究極の侵食」を早い段階で引ききってしまう。「性悪な召喚士」も使用できず、盤面のミニオンの処理に時間をかけてしまったAlan870806選手が初戦を落とした。



2バトル目はウォーロックとローグのマッチアップ。盤面のミニオンさえ残せれば回復シナジーを利用して一気に勝負を決めれるカードだが、ここはAlan870806選手が許さない。常にミニオンが残らない状況を作り出し、残ったマナでミニオンを召喚。1バトル目とは打って変わって2バトル目は終始hinaya選手が圧倒されるゲーム展開となった。



マナ加速から大量のミニオンを展開するトークンドルイドと性悪ドルイドによる3バトル目。性悪ドルイドは終盤に押し寄せる大型ミニオンが強力だが、マナ加速をしたhinaya選手が先手を取った。1体1体パワーは低いものの、とにかくミニオンを展開。最後は全体強化から体力を減らしきり、Alan870806選手の反撃を許さなかった。



4バトル目は互いにマリガン後の手札が最適な形に。hinaya選手は2ターン目にデッキ全部のミニオンを強化する「ケレネス公爵」を召喚したが、それをものともしないAlan870806選手が盤面を切り返していく。終盤には手札が枯渇してしまい、hinaya選手の優勝かと思いきや、ここで「アルネス」を引き、ダメージスペルを手札に加える。白熱の1戦はAlan870806選手に軍配が上がった。



互いにリーチをかけた最後の1戦は、回復ズーウォーロックと性悪ドルイドのマッチアップに。序盤から動いていきたいhinaya選手の手札は初手から、回復シナジーが噛み合った最適な形に。平均マナコストが重めな性悪ドルイドで、精一杯の対処は行ったが、これを捌いたhinaya選手が4ターン目に14点を叩き出し、5ターン目には決着をつけた。シーソーゲームとなった決勝戦だったが、最後の1バトルは回復ズーウォーロックの真骨頂が発揮された1戦となった。



hinaya選手の勝利

最後に優勝したhinaya選手に今大会の感想などお話を伺うことができたので、以下にてお伝えしていく。

――ハースストーンを始めた時期を教えてください。

hinaya選手:ハースストーンは日本語化されてから始めました。

――今大会で持ち込んだデッキタイプの採用理由などを教えてください。

hinaya選手:元々はコントロール寄りのデッキを持ち込む予定でしたが、全大会結果などからアンチコントロールが結果を出していることもあり、アグロ寄りのデッキを持ち込むことにしました。

――デッキを組むにあたり、意識したカードはありますか?

hinaya選手:「獰猛なヒナ」のパワーを活かそうと、ドルイド以外のデッキには全て採用しました。あとは、ドルイドに対して強い「サメグマ」でしょうか。期待通りに活躍してくれたので印象に残っています。

――今回の大会を通じて見えてきた課題などはありますか?

hinaya選手:まだ選手権に出れたことがなかったですが、今回の優勝でほぼ確定になったと思います。そこで勝ち抜けるように実力をつけていきたいですね。


優勝:hinaya
準優勝:Alan870806
3位タイ:hunterace,Machamp
5位タイ:DacRyvius,Hi3,Plevb,kamaretai

 
■『Hearthstone』
 

Google Play

App Store

Amazonアプリ



© 2017 Blizzard