アニメ監督のヤマカンこと山本寛氏主催のアニメ制作会社「Twilight Studio」、ICOを活用した新しいアニメ制作方式の実現を目指すプロジェクトを始動



アニメ監督の「ヤマカン」こと山本寛氏が主宰するアニメ制作スタジオ「Twilight Studio」は、12月29日、「ICO」(Initial Coin Offering)を活用したアニメ制作方式の実現を目指すプロジェクトを始動したことを明らかにした。
 
 
▲山本寛氏
 

現在のアニメ制作では、複数の会社が出資する製作委員会方式が主流だが、同社の考案するICO方式では、アニメファンが仮想通貨「トワイライトコイン」を購入し、直接アニメを制作するクリエイターに制作資金を出資することができる「個人支援制作方式」となる。ファンとクリエイターが直接的に作品制作の部分から繋がる「C2C(Creator to Customer)」を目指す。

これにより、クリエイターの待遇改善も可能になると指摘した。製作委員会方式では複数の会社が出資するためリスク分散が可能となるメリットがあるが、その半面、制作できる作品数が増加し、1作品当たりの制作費は減少したとする。従前よりクリエイターの労働時間や所得の問題が各所で指摘されているが、解決にはほど遠い。一作品あたりの制作費を増やし、いわば"中抜き"を減らすことで解決できるという考え方のようだ。

さらに、C2C(Creator to Customer)と、クリエイターの労働環境の抜本的改善を実現することで、結果として、アニメ自体のクオリティーも向上させていくことが可能との見方を示した。

同社では、こうした取り組みにより、日本のアニメ文化に「革命」を起こすと宣言した。第一弾作品「薄暮(はくぼ)」の制作を開始し、2018年冬にリリース予定。同作品は、クラウドファンディングを実施し、すでに2000万円を超える支援を集めた。また2018年初頭にはプロジェクトのホワイトペーパーを開示し、2018年春以降にトワイライトコインの販売を行う考え(※ただし、検討段階で、ICO実施を約束するものではないという)。

 
▲現在制作中の第一弾の作品「薄暮(はくぼ)」


 

トワイライトスタジオ