【ゲーム株概況(12/29)】薄商いの中もみ合う 「神の手」材料にブランジスタが大幅高 希薄化懸念でenishがさえない

大納会となった12月29日の東京株式市場では、日経平均株価は小続落。前日比19.04円安の2万1764.94円で取引を終えた。前日に下落した銘柄を中心に買い戻しの動きが見られたが、全体的に市場参加者が少なく、手控えムードが広がった。先物主導で一時100円近い上昇となる場面もあったが、引けにかけて利食い売りに押されたようだ。

なお、日経平均株価については、年間では6年連続の上昇となり、バブル崩壊後の最長記録を更新した。上昇幅は3650円となり、2013年以来の大きさであった。

こうしたなか、ゲーム関連株を見ると、前日終値付近でもみあう銘柄が多かったが、ブランジスタ<6176>が大幅高となった。東証マザーズ値上がり率2位だった。子会社ブランジスタゲームの運営する3Dクレーンゲーム「神の手」がRIZAPとのタイアップ企画を行うと発表したことが手がかり。同社の提供するアプリのごとく、意味がちょっと違うが、「神の(見えざる)手」によるものなのだろうか。全体的に薄商いの中、正月休みに入った個人の資金や、短期資金が本株に限らず個別材料株に流入したようである。

他方、enish<3667>がさえない。大和証券を割当先とした行使価額修正条項付第10回新株予約権の発行が引き続き気にされているようだ。発表によると、新株予約権1万2000個が行使されると、発行済株式総数の15.38%に相当する120万株が交付される見通し。株式の希薄化と資本コストの増加を背景に、業績を伸ばしたとしても株価の伸び悩むケースも出ていることから積極的に買いが入りづらいようだ。新株予約権の権利行使で16億2900万円を調達する見通しだが、業績の伸びを実現できるかが注目される。
 
 
 
株式会社enish
http://www.enish.jp/

会社情報

会社名
株式会社enish
設立
2009年2月
代表者
代表取締役社長 安徳 孝平
決算期
12月
直近業績
売上高35億800万円、営業損益12億600万円の赤字、経常損益12億6500万円の赤字、最終損益13億7400万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3667
企業データを見る