【RAGE World Grand Prix】『Shadowverse』世界大会初代王者は「紅茶/PaR」選手の手に! "RAGE 2017 Winter"準優勝から優勝への軌跡



CyberZは12月24日、東京・ベルサール高田馬場にて、『Shadowverse』初の国際大会「RAGE Shadowverse World Grand Prix」を開催した。
 
【RAGEとは】
CyberZとエイベックス・エンタテインメントが年間を通して運営する、複数ジャンルのゲーム最強王者を決める"次世代型 esports大会"。これまで、Super Evil Megacorpのモバイルゲーム『Vainglory』、カプコンの『ストリートファイターV』、コナミデジタルエンタテインメントのサッカーゲーム『ウイニングイレブン 2017』、Cygamesの『Shadowverse』を競技タイトルとしてして採用している。決勝大会では、それぞれの予選大会を勝ち進んできたプレイヤーが一堂に会して、各タイトルの王者を目指し熱い闘いを繰り広げる。

当日は、Cygamesの本格スマホカードバトル『Shadowverse』を種目として採用したe-Sports大会「RAGE Shadowverse World Grand Prix GRAND FINALS」(以下、「GRAND FINALS」)がメインステージで行われるほか、公式グッズ販売や有名コスプレイヤーとのフォトイベントを実施。「RAGE」では初となる世界大会で、今大会では国内選手だけではなく24名の外国人選手を招待。賞金総額も12万ドル(日本円で約1,260万円)の大規模大会となっている。「GRAND FINALS」はその総勢32名の予選を勝ち上がった8名による最後の決戦。本稿では主にメインステージで行われた「GRAND FINALS」についての模様をお届けする。
 

■選りすぐりの有名プレイヤーが一堂に集う

「GRAND FINALS」の選手紹介でイベントの幕を開けると、総合司会の武井壮さん、アシスタントMCの山田菜々さんが登壇。実況・解説を務める吉田尚記さん、岸大河さん、ぽるんがさん、kuroebiさんを紹介し、第1回戦へと移った。

【出場選手紹介】
●Meow944
使用リーダー:


●JaZe選手
使用リーダー:


●SOS選手
使用リーダー:


●Akamarured選手
使用リーダー:


●紅茶/PaR選手
使用リーダー:


●feg選手
使用リーダー:


●Surre選手
使用リーダー:


●FanTaSy選手
使用リーダー:


使用リーダー数:
エルフ…4
ネクロマンサー…4
ヴァンパイア…6
ドラゴン…3
ウィッチ…5
ビショップ…2

【対戦ルール】
・それぞれクラスの異なる3デッキを事前に登録(※デッキは事前公開されている)
・試合は最大5バトルのBO5(Best of 5)で行われ、先に3バトル勝利した選手が試合に勝利
・1バトル目ではお互い自分の登録した3つのデッキから好きなデッキを選択し、2バトル目以降、既に勝利したデッキは同じ試合で再び使用することはできない
例:「エルフ」と「ロイヤル」「ウィッチ」の3デッキを用意し、1バトル目を「エルフ」で勝利した場合、それ以降のバトルで「エルフ」は使えなくなる。

【賞金】
優勝:50,000 USD
準優勝: 25,000 USD
3位:12,000 USD
4位:5,000 USD
5位タイ:3,000 USD

なお、本大会はOPENREC.tvにて配信がされており、RAGE チャンネルでは振り返り見ることが可能となっている。

RAGE チャンネル



【1回戦 第1試合】
Meow944選手vs JaZe選手

第1試合は互いに『Shadowverse』の美麗な絵や演出に惹かれてゲームを始めたという外国人枠選手同士の対決となった。ネクロマンサーのフォロワー展開の強さをしっかりと活かし、序盤から盤面を制圧。そこから「魔将軍・ヘクター」へと繋ぎJaZe選手が1ゲーム目を先取。勢い止まらずに超越ウィッチでリーチをかけるも、Meow944選手も負けじと「リノセウス」で1本を取り返す。最後はネクロマンサーでドラゴンの突破を図るが、PPブーストからの「バハムート」といった強力なフォロワーで体力を削られ、初戦はJaZe選手に軍配が上がった。


[試合結果]
●エルフvsネクロマンサー○
●エルフvsウィッチ○
○エルフvsドラゴン●
●ネクロマンサーvsドラゴン○

勝者:JaZe選手

【1回戦 第2試合】
SOS選手vs Akamarured選手

第2試合には、「RAVE vol.4」準優勝者のSOS選手とポルトガルからAkamarured選手が登場。数学の先生でもあるAkamarured選手は常に生徒から見られていることでプレッシャーには慣れているとのこと。「魔将軍・ヘクター」などの計算もお手のもので、初戦からSOS選手を圧倒する3タテで準決勝へと駒を進めた。


[試合結果]
●エルフvsビショップ○
●エルフvsネクロマンサー○
●エルフvsヴァンパイア○

勝者:Akamarured選手

【1回戦 第3試合】
紅茶/PaR選手 vs feg選手

第3試合には、「RAVE 2017 Winter」準優勝者の紅茶/PaR選手と、「ファミ通CUP2017」優勝者のfeg選手が登場。今大会では遅めのデッキタイプ3種類を持ち込んだ紅茶/PaR選手だが、そのデッキ完成度の高さを見せつけるように全てのデッキでfeg選手の攻めを躱しきり、3タテで準決勝へ駒を進めた。


[試合結果]
○ヴァンパイアvsエルフ●
○ドラゴンvsウィッチ●
○エルフvsヴァンパイア●

勝者:紅茶/PaR選手

【1回戦 第4試合】
Surre選手vs FanTaSy選手

海外では「RAGE vol.5」がよく見られているということで、海外選手から一目置かれていたSurre選手。対するFanTaSy選手はカナダの選手。1ゲーム目はヴァンパイア対ビショップの勝負となり、FanTaSy選手は序盤からアミュレットを展開。盤面の有利を築いていく。対するSurre選手は一度は盤面の有利を渡すものの、復讐状態からの展開でしっかりと盤面を取り返し、初戦の勝利を飾った。続く2,3戦目もどっしりと構えるような貫禄のプレイで常に最適解を導き出し、3タテで準決勝行きを決めた。


[試合結果]
○ヴァンパイアvsビショップ●
○ウィッチvsビショップ●
○ドラゴンvsビショップ●

勝者:Surre選手
 

■準決勝前には新カード情報も公開に!

準決勝前に挟まれた休憩時間では、『Shadowverse』プロダクトマネージャーの森慶太氏も登場。12月29日リリース予定の第7弾パック「クロノジェネシス/時空転生」から新カードを4枚公開した。詳細については既報のとおりなので、こちらで確認して欲しい。

【準決勝 第1試合】

JaZe選手 vs Akamarured選手

海外枠選手同士の勝負になった準決勝第1試合。1ゲーム目は、超越ウィッチと復讐ヴァンパイアのマッチングとなった。「次元の超越」のスペルブーストを重ねる前に、ヴァンパイアがどれだけ体力を削ることができるかがこの勝負におけるポイントとなるが、Akamarured選手は序盤から低PPフォロワーを引けずに大きく出遅れてしまう。一方のJaZe選手は「次元の超越」は引けなかったものの、フォロワーを展開し盤面の有利を形成していく。最後まで盤面のアドバンテージを返すことができず、1戦目はJaZe選手の勝利となった。しかし、この敗北でAkamarurred選手の緊張がほぐれたのか、2戦目からは自身のリズムを取り返していく。



2戦目ではネクロマンサーを使用し、予想外の盤面からダメージを生み出す「ファントムハウル」や「ケルベロス」などを引き込み、1-1のイーブンに。3戦目、4戦目もデッキとして引き込みたいキーカードをマリガンから狙いに行く。この戦略が上手くはまり逆3タテの逆転勝利を収めた。


[試合結果]
○ウィッチvsヴァンパイア●
●ドラゴンvsネクロマンサー○
●ドラゴンvsヴァンパイア○
●ドラゴンvsビショップ○


勝者:Akamarured選手

【準決勝 第2試合】

紅茶/PaR選手 vs Surre選手

準決勝第2試合は日本人選手同士の戦いに。3種類のコントロールデッキを持ち込んだ紅茶/PaR選手には、「RAGE 2017 Winter」でも活躍した「サタン」が組み込まれており、再び出番があるのかが1つの見所となった。

1ゲーム目はエルフ対ヴァンパイアのマッチアップ。序盤から疾走フォロワーや盤面を強固にするフォロワーを多数展開し、ヴァンパイアが有利を形成。エルフもフェアリーや守護フォロワーを展開するも、その速さに追いつけず、ヴァンパイアの勝利となった。

続く2ゲーム目では1ゲーム目と打って変わって、序盤からエルフが多数フォロワーを展開。この処理に手間取ったドラゴンの体力を「リノセウス」コンボにより一気に削りきりイーブンへと持ち込んだ。

ドラゴンミラーとなった3戦目では互いにPPブーストを重ね10PPへ。手札に大型フォロワーや切り札に対する対応カードを引き込むと、ここぞという場面で紅茶/PaR選手の「サタン」が登場。アポカリプスデッキの強力なカードと、手札のカードを駆使し、反撃を許さずに決勝戦へのリーチをかけた。



このままでは後がないSurre選手はコントロールヴァンパイアを前に「サタン」を最速で召喚。コントロールヴァンパイアは強力な守りが特徴とはいえ、アポカリプスデッキの前では守りきることは敵わなかった。



決勝戦の切符をかけたラストマッチでは秘術ウィッチとコントロールヴァンパイアのマッチに。攻め手の限られている秘術ウィッチが不利なマッチアップであり、多少の無理を通していかなければならない。しかし、そこは紅茶/PaR選手も理解しており、確実に有利な状況を築いていく。最後にはSurre選手の手札がなくなり、紅茶/PaR選手が前大会に引き続き決勝戦へと駒を進めた。


[試合結果]
●エルフvsヴァンパイア○
○エルフvsドラゴン●
○ドラゴンvsドラゴン●
●ヴァンパイアvsドラゴン○
○ヴァンパイアvsウィッチ●


勝者:紅茶/PaR選手

【3位決定戦】

JaZe選手 vs Surre選手

1ゲーム目は、互いにウィッチを選出し、超越ウィッチ対秘術ウィッチのミラー勝負となった。直接ダメージを与えるカードやフォロワーを多数展開する秘術ウィッチが常に有利な盤面を展開し、そのまま勝利を掴んだ。

2ゲーム目、JaZe選手はヒーローをそのままに、Surre選手が攻撃的なヴァンパイアを選出。序盤にダメージを与えられず、ヴァンパイアとしては苦しい状態となるが、ウィッチはスペルブーストを繰り返し行えず、高PPカードが手札に溢れる展開に。しかし、時間をかけるにつれてドローカードを引き、ウィッチが有利な展開へ。最後にはスペルブーストを重ねたウィッチが「次元の超越」を発動し、1-1に戻した。



リーチのかかる大事な3ゲーム目は、両者小型のフォロワーを展開し、盤面を奪い合うスタートとなった。しかし、フォロワー同士のぶつかり合いではネクロマンサーのラストワードが徐々に盤面を制圧していく。7ターン目には「魔将軍・ヘクター」で盤面を確実なものにし、JaZe選手がリーチをかけた。

4ゲーム目は、ヴァンパイアの手札に高PPのカードが溢れ、Surre選手としては厳しい展開に。後半になるにつれて高PPフォロワーを展開できるドラゴンが有利となっていくため、序盤で勝負を決めたがったが、盤面の有利を返さずJaZe選手が勝利を掴んだ。



[試合結果]
●ウィッチvsウィッチ○
○ウィッチvsヴァンパイア●
○ネクロマンサーvsヴァンパイア●
○ドラゴンvsヴァンパイア●


第3位:JaZe選手
 

■準優勝の悔しさを晴らし世界の頂点へ! 海外選手のデッキ傾向の研究が優勝に繋がる

【決勝戦】

Akamarured選手 vs紅茶/PaR選手

これまでの健闘を称え合い、固い握手から決勝戦がスタート。1ゲーム目はネクロマンサー対ヴァンパイアの勝負となった。盤面処理と体力回復に長けたヴァンパイアだが、ネクロマンサーフォロワー特有のラストワードで盤面の有利を取り切れない。最初の白星は小型フォロワーで体力を削りきったネクロマンサーの手に渡った。



続く2ゲーム目はヴァンパイアのミラーマッチとなるが、デッキの主軸とするスピードは違う対戦に。序盤からフォロワーを展開するAkamarured選手に対し、紅茶/PaR選手はフォロワーが展開できない厳しい展開が続く。後半には体力の回復を図るも、それを上回る攻撃力で優勝への王手をかけた。



Akamarured選手はマナカーブ通りにアミュレットをプレイする好調な出だしをきめるが、紅茶/PaR選手もそれを許さない。序盤から「ブラッドムーン」を置くことで、復讐状態を維持。「黙示録」など強力なカードをしっかりと引き込み、相手の攻めを受けきって勝利を上げた。



なんとしてもここで勝ちきりたいAkamarured選手はここで勝ち気なマリガンへ。「エイラの祈祷」を駆使したアミュレットで盤面の制圧を図るが、紅茶/PaR選手はその対抗策「バハムート」を召喚するためにPPブーストを行う。なんとか「バハムート」を召喚し、盤面のリセットを行ったドラゴンがそのまま勝利を上げ、最後の1戦へ繋げた。



ファイナルマッチでは、互いに序盤のカードを引き込めず、スムーズに動けない展開が続く。エルフはフェアリーでのフォロワー展開が可能だが、ビショップはアミュレットでのフォロワー展開が主となっており、展開スピードに差が生じてしまう。ここを好機と見ると紅茶/PaR選手は「茨の森」を置くことで盤面の有利を取りながらAkamarured選手の体力を確実に減らしていく。最後には盤面を制圧した状態からの「リノセウス」コンボで優勝を決めた。


[試合結果]
○ネクロマンサーvsヴァンパイア●
○ヴァンパイアvsヴァンパイア●
●ビショップvsヴァンパイア○
●ビショップvsドラゴン○
●ビショップvsエルフ○


準優勝:Akamarured選手


優勝:紅茶/PaR選手
 

■世界大会の次回開催も決定に 優勝賞金はなんと一千万ドル!

大会後にはRAGE運営統括の大友真吾氏と『Shadowverse』プロデューサーの木村唯人氏が登壇し、今大会についての挨拶を行った。

大友氏は「初の国際大会を開催でき、そこで新しいスターが誕生して嬉しい。RAGEと"Shadowverse"は約1年ほどの付き合いになったが、今後もこのような舞台を作っていきたい」とコメント。

木村氏は「RAGEのような大規模大会は普段と違う環境ということで、緊張もあり経験がものを言う点もある。しかし、前大会の繰り上げ出場から準優勝。そして今大会では崖っぷちからの優勝と、手に汗握る戦いで感動した」と感想を述べた。

最後には木村氏による重大発表として来年の12月にも、世界大会World Grand Prixの開催が決定したと発表された。会場一堂が騒然としたのは優勝賞金で、一千万ドル(日本円でおよそ1億1千万円)。大型の賞金制大会となる次回の世界大会には、より多くの参加者が集うと予想され、今後も"Shadowverse"熱は収まりそうになさそうだ。なお、これらの新発表に関する詳細はこちらでチェックしてほしい。


【紅茶/PaR選手にインタビュー】
――:海外選手のデッキのタイプは国内とは違っていたと思います。その点に関する研究などは行っていたのでしょうか?

紅茶/PaR選手:Webサイトで海外選手の大会デッキレシピを見つけることができました。過去の大会に使用していたデッキレシピも公開されていたので、海外プレイヤーはどんなデッキを使用するのか、おおよその予想ができたのが大きかったです。

――:優勝するにあたって苦労した点などはありましたか?

紅茶/PaR選手:決勝戦は有利なマッチアップということで優勝できるとは思っていました。ただ1戦目のネクロマンサー相手に「ブラッドムーン」をキープしてしまったこと、2戦目のヴァンパイア相手に手札事故が起こってしまったこと、この2点が精神的にきつかったですね。1回戦、準決勝とミスのないプレイができたんですが、決勝戦はプレイミスが多く反省点も多かったです。

――:追い込まれた時の心境について教えて下さい。

紅茶/PaR選手:相手のビショップに対して、自分のエルフでは勝つことが厳しいと睨んでいたので最後の1戦は焦りがありました。ドラゴンもビショップ側が最適な回りになると厳しいこともあり、運が良かったです。

 
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会社名
株式会社CyberZ
設立
2009年4月
代表者
代表取締役社長CEO 山内 隆裕
決算期
9月
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