コーエーテクモ、カプコンからの特許侵害訴訟で一部勝訴と発表…『真・三國無双』と『戦国無双』シリーズに関する請求を棄却

コーエーテクモホールディングス<3635>子会社のコーエーテクモゲームスは、本日(12月14日)、カプコンから提訴されていた特許侵害訴訟について、一部勝訴したことを明らかにした。

訴訟は、2014年7月4日、カプコンからコーエーテクモ製品が2件の特許権を侵害するとして、大阪地方裁判所に提訴されたもので、カプコンは、『真・三國無双』シリーズ、『戦国無双』シリーズなどがカプコンの特許第 3350773号(A特許)を、『零』シリーズが特許第3295771号(B特許)をそれぞれ侵害するとして、9億8323万1115円(内訳:A特許に関する請求額8億9123万1115円、B 特許に関する請求額4700万円、弁護士費用等に関する請求額4500万円)の損害賠償等を請求していた。

大阪地方裁判所第 26 民事部(裁判長:高松宏之判事)は、A 特許に関する請求を棄却する一方、B 特許の侵害を認め、損害賠償請求額の一部にあたる 517 万円(B 特許に対する損害額 470 万円、弁護士費用等 47 万円)の支払をコーエーテクモゲームスに命じる判決を言い渡したという。

今回の判決において、賠償請求額の大半を占めている A 特許に関する判断は、「特許法の主旨に沿った良識ある判断であり、かつ当社の主張が正当なものであったことが裁判所によっても認められた」とした。他方、B 特許に関する判断については、「当方の主張が認められず、甚だ遺憾」とし、判決内容を十分に精査し、今後の対応を検討するとのこと。

なお、今回の判決が2018年3月期のコーエーテクモホールディングスの業績に与える影響はない。また、A特許、B特許ともに、既に存続期間の満了により権利が消滅しており、今後のコーエーテクモ製品の開発と販売に影響を及ぼすことはないという。


【関連記事】
【CEDEC2016】ゲーム業界における特許侵害とは何か? 回避する手段は? スクエニ大谷氏がわかりやすく解説
株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役社長 最高執行責任者 (COO) 辻本 春弘
決算期
3月
直近業績
売上高1259億3000万円、営業利益508億1200万円、経常利益513億6900万円、最終利益367億3700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
企業データを見る
株式会社コーエーテクモゲームス
https://www.gamecity.ne.jp/

会社情報

会社名
株式会社コーエーテクモゲームス
設立
1978年7月
代表者
代表取締役会長(CEO) 襟川 陽一/代表取締役社長(COO) 鯉沼 久史
決算期
3月
直近業績
売上高681億700万円、経常利益341億6600万円、最終利益268億5200万円(2023年3月期)
上場区分
非上場
企業データを見る
コーエーテクモホールディングス株式会社
http://www.koeitecmo.co.jp/

会社情報

会社名
コーエーテクモホールディングス株式会社
設立
2009年4月
代表者
代表取締役会長 襟川 恵子/代表取締役社長 襟川 陽一
決算期
3月
直近業績
売上高784億1700万円、・営業利益391億3300万円、経常利益398億9900万円、最終利益309億3500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3635
企業データを見る