【adjust調査】「日本国内ゲーム事業ベンチマーク:2017年上半期の振り返り」を発表 日本のゲーマーを獲得する最適なマーケティングを解明

独のモバイルアナリティクス企業adjust(アジャスト)は、日本のゲーマーを獲得するにはどういうマーケティングの手法が最適かを解明した「日本国内ゲーム事業ベンチマーク:2017年上半期の振り返り」を発表した。

このベンチマークレポート中では、2017年前半の6ヶ月間に収集した非特定化データを元に、iOSとAndroidを対象にして、有料で獲得したユーザーとオーガニックで獲得したユーザー別に、リテンション率からエンゲージメントに至るまでの日本のアプリゲーマーの分析、特にモバイルOS別に達成されたレベルを詳しく分析している。

日本の成人は、1日あたり106分間スマートフォンを平均的に使用しており、モバイルはデジタル広告費117億9,000万ドルの内の56%におよび、昨年に比べ、デジタル広告費の伸びは約10%となり、2016年との比較で2%以上の伸びを示した唯一のチャネルとなっている。そこで、Adjustは、リテンション率、セッション、達成レベルという3つの視点からモバイルOS(AndroidとiOS)別と獲得チャネル(有料またはオーガニック)別に分析を行い、以下の結果が解明されたという。

リテンション率
Androidのパフォーマンスは、アプリをオーガニックインストールしたゲーマーのリテンション率の方が、有料ユーザーよりもわずかに高くなっている一方、iOSでは、有料キャンペーンからインストールしたゲーマーの方が、オーガニックユーザーよりも継続日数が長かった。



セッション
Androidにおいては、ミュージックゲームはユーザーのエンゲージが高く、有料で獲得したユーザーにおいては、スポーツ、レース、パズルゲームなどが高いエンゲージを示している。一方、iOSでは、際立ったオーガニックアプリは存在しないが、有料で獲得したユーザーにおいては、ロールプレイやパズルゲームのエンゲージが高く、特にAppleのデバイスの場合、シミュレーションアプリが突出する形で高くなっている。




達成レベル

1日における達成レベル数を比較したところ、オーガニックのiOSユーザーが、最も多くのレベルを達成している一方で、有料のAndroidユーザーが最も少なく、その状態は29日目まで続いている。2つの有料キャンペーンのチャネルを直接比較すると、Androidのユーザーが着実にリエンゲージされている一方、iOSユーザーはキャンペーン当初のエンゲージメントは高いものの、最後までは続かない。



▼Adjust Team Lead Technical Account Management JAPAC マイケル・パックスマン氏コメント

「日本のゲーマーは、ゲームに登場する有名なIP(キャラクター)と“協力”しながらゲームを進めることが多いのです(パズドラでハローキティと組むなど)。このようなキャンペーンによって、一度離れたユーザーをゲームに連れ戻すことで、リテンション率を相対的に高めているのです。日本のゲーム市場は、似たようなタイトルやニッチなゲーム分野がひしめく、競争の厳しい市場です。このため、著名なゲーム同士がお互いの機能を融合したり、別のゲームのキャラクターを採用したりするなど、相互に恩恵が発生するような形態を取っています」

「このため、クロスアプリでのプロモーションがモバイルマーケターの最も効果的な手段となっています。これはリタゲを超えるものです(これらの企業は、通常リタゲキャンペーンを行いません)。しかし我々は、何らかの広告形態によってアプリに誘導され、エンゲージされたユーザーは、クロスプロモーションによってもエンゲージされやすいと考えています。また、類似するアプリから広告経由で別のアプリにやって来る(iOSの)ユーザーは、クロスプロモーションによって、オーガニックユーザーよりも 1週間ほど継続期間が長く、その一部は“試しにやってみる”という形態のユーザーであると確信しています」

▼レポートの詳細はこちら
https://www.adjust.com/ja/blog/japanese-gaming-benchmarks-what-happened-in-the-first-half-of-2017

 
adjust株式会社
https://www.adjust.com/ja/

会社情報

会社名
adjust株式会社
設立
2012年4月
代表者
ポール H. ミュラー( 共同創業者兼CEO)、佐々 直紀(日本カントリーマネージャー)
企業データを見る