【インタビュー】注目が集まる東南アジア諸国連合のスマホゲーム市場…「広告収入が大半」「通信環境が不安定のなか『ブレフロ』は大ヒット」

昨今、次なる成長市場としてASEAN(東南アジア10か国から成る東南アジア諸国連合)に注目が集まっている。ソーシャルゲーム業界においても、グローバルでの急速なスマートフォンの普及に伴い、ASEANへの展開を検討する企業が増えてきている。
 
今回はASEANの中で注目を集めるインドネシアのモバイルソーシャルゲームの市場動向について、デロイトトーマツの美田和成氏にインタビューを行った。今回は、ASEANのゲーム市場インタビュー(関連記事)の続編にあたる。

 

■日本に比べ通信環境は不安定…しかし『ブレフロ』は遊ばれる


――: まずインドネシアはなぜASEANの中でも注目を集めているのでしょうか。

詳細は前回のインタビュー「ASEANのゲーム市場インタビュー(関連記事)」を見ていただければと思いますので簡単にコメントさせていただきますと、「人口」と、「成長率」この2点が挙げられます。

「人口」は現状で2.5億人と中国・インド・アメリカ合衆国に次ぐ世界第4位で、しかも今後も延び続け、2050年には3億人に到達します。

「成長率」ですが、名目GDP成長率は2004年以降の10年間で年平均約15%の水準を維持しており、2009年のリーマンショック後にも大きな落ち込みはありませんでした。急速な経済成長をもたらした最大の要因は、中間層の拡大に伴う個人消費の増加です。

インドネシアは、世界第4位、約2億5千万人の人口を誇りますが、その過半を占めるのが世帯年収5,000ドルから35,000ドルの中間層です。2004年から2014年にかけて、この中間層は700万世帯(全世帯数の12%)から4,000万世帯:(同67%)、人口にして8000万人に増加しています。

 

――: 中間層が既に8000万人もいるのですね。

日本は全人口で1億2,000万人です。日本で勝負をするのか、それとも国民の平均所得は低いけれども中間所得層だけでも結構なボリュームがあるインドネシアや中国やインドを狙うのか。これも考え方ひとつですね。

いずれにせよインドネシアはこの中間層増加の影響で消費も大幅に増加しており、例えば自動車の販売台数は、2009年から2013年にかけ、約49万台から約123万台に増加しています。首都ジャカルタでは、新たなショッピングモールが次々と建設されており、週末になると家族連れの客で賑わいを見せています。

この中間層の増加が、SP(Smart Phone)の普及、モバイルゲームの市場規模拡大に繋がっていきます。このような背景もあり、かつて外資系企業はシンガポールのAP拠点からインドネシアを見ておりましたが、近年インドネシアにも別途拠点を構える企業が増えてきております。

また日本のコンテンツも人気が高いです。最近は欧米系コンテンツの勢いもあり日本のコンテンツはやや押され気味ですが、未だ根強い人気があります。

現時点のインドネシアのモバイルゲーム市場規模は小さいですが今後急速なSPの普及で大幅なユーザー数の増加が見込めますし、親日(日本のコンテンツは人気が高い)ですので、日本のゲーム会社にとってチャレンジしやすい市場と思います。



――: それでは本題のモバイルソーシャルゲーム市場について伺います。まずハード面での動向はいかがでしょうか。

ハード面については、①通信環境、②デバイスの2点から説明させていただきます。

まず①通信環境ですが、通信会社は、最大手のTelcomselでシェア50%程度、IndosatとXLで20%程度の3強体制になります。かつては本業(通話料金)で十分儲かっておりましたので、日本のiモードに代表されるデジタルコンテンツ系のビジネス展開には積極的ではなかったのですが、SPの普及や、端末の機能向上、ユーザー側のモバイルコンテンツに対する熱も高まったことにより、ここ1,2年でデジタルコンテンツの獲得、育成を積極的に展開する方向に変わってきたように思います。

モバイルゲーム事業にとって非常に重要となるモバイルの通信速度ですが、平均で500Kbps程度です。また3G回線となっておりますが、実質3Gは出ておらず2.5G程度かと思います。ただしこれはFP(Feature Phone)、SP含めたインドネシア全体の平均速度です。3500万人といわれるゲーム人口は快適なネット回線が整備されている大都市に住んでおり、既にSPを利用しています。よって比較的快適な通信速度環境でゲームをプレイしていると思います。

とはいえ、ゲーム開発においては日本に比べ通信環境は遅く不安定なため、アプリの通信機能は少なく、またトラフィックも少なくしたほうが良いですね。またゲーム容量ですが、基本、カジュアルゲームが人気で重いゲームはダウンロードはされ辛い傾向にあります。

一方で『ブレイブフロンティア』は70MB程度ありますが多くのユーザーにダウンロードされてますので面白いゲームであれば時間をかけてもダウンロードするという側面もあります。いずれにせよアプリの容量は小さいに越したことはないですね。ただしダウンロード環境は年々改善されてきており、3G回線のダウンロードの容量制限は100MB(以前は30MB)であり、wifi回線のそれよりも大きいです。



――: なるほど。二つ目のデバイスはいかがでしょうか。

モバイルデバイスのうちFPが7割、SPが3割と、日本と比べまだまだFPのシェアが高いです。ただし急速にSPの普及台数が伸びておりますので近々逆転すると思います。

また小学生くらいから自分のモバイル端末を持つケースが多く、モバイルを利用する年齢層は幅広いです。モバイルの利用用途ですが、ECのアクセスは50%がモバイルであり、またFacebook(7000万人)、Twitter(3000万人)、LINE(2000万人)これらのSNSアクセスもモバイルが大半です。

SPは15,000円くらいのAndorid端末が価格面で人気が高く、広く普及しております。ただし、ゲームユーザーはもう少し良い機種を購入するケースが多いですね。

 

――:OS(iOS、Android)のシェアはいかがでしょうか。

ユーザー数は、低価格の機種を販売しているAndroidが圧倒的に多いです。一方でAndroidユーザーは無課金ユーザーが多い(資金面でそれほど余裕が無く課金しない)です。よってゲームもゲーム内課金ではなく広告収入が利益の大半を占めます

iPhone(iOS)は端末の価格が高いためユーザー数こそ少ないですが、リッチ層が所有しているため課金ユーザーが非常に多い。実際、ゲームの課金額は、シェアが圧倒的に高いAndroidよりもiOSの方が高くなっております。



――:iOS、Androidで課金率にずいぶんと開きがあるのですね。気になるインドネシアのゲーム課金方法、課金率ですが、こちらはいかがでしょうか。

まず課金方法ですが、クレジットカード保有率が5%以下と低く、日本と比べ支払い方法が大きく限定されます。クレジットカードが普及するにはまだ1~2年以上はかかってしまう予想ですね。ただしクレジットカードを持っている層は富裕層のため課金対象者となります。


――: クレジットカードが無い場合の決済手段はどうなるのでしょうか。

プリペイド決済が広く使われており、「プルサ:PULSA」が最も有名です。プルサはインドネシアでは利用者がもっとも多いサービスで、ICカードと同じになっており、課金だけでなく通話料の決済にも対応したサービスで、コンビニやATMなどでチャージできます。一般の人たちは500円程度のチャージをして、通話や課金をして残額が無くなったら継ぎ足す、ということを繰り返しながら日々利用しております。iTunesカードは私も見かけたことがなく、現地在住の方に聞いても見かけた方はいないようで、現状流通していない可能性もあります。
 
またモバイルゲームの課金率については、月間課金率は2%程度、PCゲームだと10%前後、ARPUは日本の1/10程度というところでしょうか。ARPUは低くMAUは多いため広告収入を活用することで利益確保をしており、Androidでは特にその傾向が強いですね。

日本で一般的な「ガチャ」はPCゲームでは見かけますがモバイルでは一般的ではありません。ポイントを購入し、そのポイントで課金を行うといった形のマネタイズが一般的です。



――: なるほど。それではモバイルソーシャルゲームのソフト面(ゲームトレンド)はいかがでしょうか。

まずインドネシアのゲーム市場の歴史ですが、昔からゲーム好きの人々はコンソール(PlayStation)で遊ぶ方が多いですね。PS1、PS2では海賊版のソフト(1ドル程度)が出回ったためユーザーが一気に広がりました。PS3ではPS1,2に比べコピーが難しく海賊版の流通が減ったため一時的にユーザーも減りましたが、再び海賊版が出回るようになりPSユーザー(コンソールユーザー)は増えたようです。もちろん正規版を購入する方もおりますが比較的所得水準の高い層になります。

モバイルソーシャルゲームのトレンドにつきましては、前回の記事(関連記事)でも触れましたが、ASEAN諸国は自国ゲーム比率が低く、インドネシアも例外ではありません。よって現時点でランキング上位はほぼ海外のゲームで、これらがインドネシアのゲームトレンドのべースを形成してます。

特に影響を与えた輸入型ゲームとして、『Clash of Clans』(Supercell社)、『ブレイブフロンティア』(Alim社)、『CANDY CRUSH』(KING社)の3タイトルが挙げられます。



―――: 日本を含めグローバルで人気のゲームですね。

そうですね。『Clash of Clans』については、2年以上にわたって圧倒的売上1位をキープしており、インドネシア市場におけるモバイルゲームの象徴的な存在です。二匹目のドジョウを狙おうと『Clash of Clans』を模倣したタイトルを複数の会社がリリースしました。『Clash of Clans』には大きく及ばないものの一定の成功を収めているため、多くの箱庭バトルが売上上位(50位以内)にランクインし、箱庭バトルがインドネシア市場でトレンドの一つになっております。

『ブレイブフロンティア』については、インドネシア市場で多くのRPGタイトルが売上上位(50位以内)にランクインしておりますが、安定してTOP10を維持しているのは『ブレイブフロンティア』『Summoners War』のみで、どちらもゲーム構造がシンプルでゲーム初心者でもとっつき易い点が成功要因として挙げられます。それ以外のRPGは重厚なストーリーやグラフィックで差別化しているものの、ゲーム構造が複雑なため『ブレイブフロンティア』程は受け入れられていないように思います。

インドネシア市場のパズルゲームは、現時点ではKING系パズルとLINE系パズルのみが受け入れられており、その筆頭が『CANDY CRUSH』です。これらのパズルゲームの特長は、シンプルなゲーム構造でゲーム初心者でもとっつき易いことに加え、プレイヤー同士の交流でプレイ継続を促すシステム(『CANDY CRUSH』のライフ、『LINEポコパン』のクローバーなど)であり、ランキング上位の維持に繋がっております。

 

――:この3タイトルが現時点のインドネシアのゲームトレンドに影響を与えているのですね。

そうですね。インドネシアのゲーム開発会社まだ非常に少ないため、結果的に海外の有力ゲームが現状のゲームトレンドのべースになっております。ただし現在のゲームトレンドが今後も変わらぬトレンドというわけではなく、まだインドネシアの人が触れたことがないゲームによりトレンドが変わる可能性は十分残されていると思います。

iOS、GooglePlayでもう少し詳細にゲームトレンドを分析してみたいと思います。モバイルソーシャルゲームのトレンドを「モチーフ」、「ジャンル」、「ゲーム構造」の3軸に分けて分析をします。(図1参照)

 

「モチーフ」とは、ファンタジー、ゾンビ、戦国のようなゲームの世界観を指します。集客要素に影響するため、国別に人気のあるモチーフを採用する必要があります。例えばファンタジーなどはグローバルでFIT感が高いですが、ゾンビはUSでは人気がありますが日本ではそれほどでもなかったりと国別にFITするモチーフを把握する必要があります。 一方で、ジャンル・ゲーム構造と違い、マネタイズにはあまり寄与しません。

「ジャンル」とは、アクションやRPGやアドベンチャーなどのいわゆるゲームジャンルを指します。MAU/ARPUに影響し、ユーザーのプレイスタイルを規定する根幹部分となる非常に重要な要素です。

「ゲーム構造」とは、「ゲームの楽しさ」を生み出すシステム要素で、①操作性(指の動かし方の複雑性)、②ソーシャル性(他のユーザーとの連携の深さ)、③資産性(カードバトルのカードのようなユーザーが生み育てる資産)の3要素に分けて分析をしております。中長期的にユーザーのやりこみ要素となるため、ARPUに強く影響し、市場拡大のもっとも強いトリガーとなります。


※詳細は、元デロイトトーマツの中山淳雄氏がこの分析手法を構築し、その著書「ソーシャルゲームだけがなぜ儲かるのか」において詳しく説明されておりますのでご参照ください。


――: まずモチーフのトレンドについて教えてください。

ファンタジーが最有力ですね。(図2-1,2参照)
 


インドネシアで最もトレンドとなっているジャンルはRPGなのですが、それに付随して、RPGと相性の良いファンタジーがモチーフとしては有力となっております。ファンタジーをモチーフにしたタイトルは圧倒的に多く、Google Play TOP50タイトルの42%を占めております。

また、食べ物も有力です。RPGと並び有力ジャンルであるパズルと相性が良く、食べ物をモチーフにしたタイトルはiOSで10%、Google Playで6%のシェアを占めております。

 

――: ジャンルのトレンドはいかがでしょうか。

RPGが最有力です(図3-1,2参照)
 


 
RPGタイトルはiOSで12%、Google Playでは28%のシェアを占めます。安定して売上TOP10にランクインしているのは『ブレイブフロンティア』のみであり、それ以外のRPG(20位~50位)はグラフィックは高い水準にあるものの操作性・ゲーム性が複雑なものが多いため、初心者でもプレイしやすい『ブレイブフロンティア』のようなRPGが受け入れやすいようです。ただRPG自体はシェアも高く、概してRPGというジャンルはインドネシア市場にマッチしていると考えられます。
 
箱庭バトルも有力です。ランキング1位の『Clash of Clans』の人気が継続的に高く、それに牽引される形で、箱庭バトルも有力であり、iOSで6%、Google Playで20%のシェアになります。『Clash of Clans』をベンチマークしたタイトルが複数社から出ており箱庭バトルは定着した人気ジャンルと化しております。タイトルシェアでは箱庭バトルはRPGに劣りますが、売上シェアでは1位の『Clash of Clans』の影響が強くシェア1位かと思います。
 
また、パズルも特定の会社のパズルが中心となりますが有力ですね。LINE系パズル、KING社パズル等、世界的に有力なタイトルが中心で、パズルタイトルはiOSで18%、Google Playで6%のシェアを占めます。



――:ゲーム構造はいかがでしょうか。

まず「操作性」ですが、「2本指」「スラッシュ・スワップ」といった複雑な操作性を有するゲームは主流ではありません。また爽快感のある操作性(スラッシュ・スワップなど)を特長としているゲームも少なく操作性は低いものが主流です。このあたりは中国、韓国よりも日本のゲームトレンドに近いと思います。(図4-1,2,3参照)
 



また、横持ちで両手で操作するタイプのタイトルが比較的多いのも特徴ですね。

「資産性」については無課金者でもある程度楽しめる資産を提供した上で、課金を通じて資産に大きな差異を設けるタイトルが主流であり、重課金を要するタイトルは少ないです。

「ソーシャル性」については、ゲーム中で獲得した資産を用いて、ソーシャル要素にて自己顕示(PvP、ランキングなど)を促すタイトルが人気ですが、RPG等ソーシャル要素がなくても楽しめるタイトルも存在し、ソーシャル性は総じて低めです。

まとめますと、やはりグローバルの主力ゲームが最初のモバイルゲーム体験になるため、これらのタイトルに引っ張られる形でゲームトレンド(RPG、箱庭バトル、パズル)が形成されております。またゲーム性については複雑なものよりもわかりやすいものが好まれており、人気ジャンルのRPGでもライトなものが好まれておりますね。



――: ゲームトレンドについて理解できました。これらを踏まえ日本のゲーム会社がインドネシアに進出する上で押さえておくべきポイントはどのようになりますでしょうか。
 
インドネシアのマーケットが完全輸入型で、かつ中国や日本と比べるとリリースされているタイトル数はまだまだ少ないため、トレンド通りに攻めるにせよ隙間を狙うにせよ、日本のゲーム会社にとってチャンスはたくさんあると思います。日本のコンテンツも人気が高いですしね。

ただし台湾などと違い、ローカライズ・カルチャライズをきちんとしないと成功しないです。ゲーム課金(広告無し)のモデルの場合は、英語でOK(課金者は英語ができるため)ですが、広告収入モデルの場合、現地語へのローカライズは必須だと思います。

またデザイン面でも日本とは宗教が異なる(イスラム教徒が80%を占める)ため、キャラクターや動物などの画像にも配慮する必要があります

ゲーム以外の産業でも、飲料・消費財メーカーなどでインドネシアのビジネス展開に成功している企業はございますが、マーケティング含め現地に根を下ろした戦略、施策をとれていることが成功の要因かと思われます。また現時点では、現地でローカライズを上手にできる会社は数少ないため、日本から進出する場合、自社でのローカライズを検討する必要があるかもしれません。

プロモーションも当然重要でインドネシアに根ざした戦略、手法が必要となってきます。ゲーム以外の大手系企業は認知度拡大を目的とするため、有名人の起用やオフラインイベントとの連動させたバイラルマーケティングを活用するケースが多く、一方ゲーム系企業は課金ユーザーからの売上利益の最大化が目的のため、細かなユーザープロファイル設定と安価なCPCで費用対効果(ROI)の高い広告配信を行います。

具体的にはFacebookbとTwitterは細かなセグメント配信ができますし、入札単価は先進国より安価です。計測ツールによっては課金やリテンションなどの分析も可能です。また日本と同じように、リリース直後はランキング上位を狙うためにブーストも考えるべきだと思います

ただし現状のインドネシアのプロモーションの実態は、まだ一部の外資系有力ゲームしか効果検証(CVR、CPI、課金率、課金金額、リテンション率など)をしておらず、ほとんどのゲームは十分な効果検証ができていないためマーケティングスキルは発展途上です。広告市場は一兆円とかなり大きいのですがデジタル広告は5%以下でこれから成長する領域ですね。

日本から進出する場合、日本の広告代理店も複数現地法人を設立されておりますので、ご相談されてみることをお奨めします。例えばアドウェイズインドネシアさんは設立5年目になりますが、昨年からは急速に発展するモバイル市場に対応し、CPIで広告出稿できるアフィリエイト形式の自社広告サービスを展開するなどモバイルにシフトをされており、モバイルゲーム関連の支援もされております。

また都市部と地方の所得格差は大きく、首都ジャカルタの1人当たりGDPは他の都市の2倍です。都市部には財閥、軍閥、華僑の富裕層がいる一方で、少し地方(車で一時間程度)に行くと田園風景が広がっており、ネクストマーケットといわれる1日2ドル以下で暮らす世帯も存在しており、幼稚園くらいの小さい子供が家計を支えるために働く姿なども見かけます。ターゲット層を見据えた上で、ゲーム課金モデルで勝負するのか、広告+ゲーム課金モデルで勝負するのかも検討が必要になります(現状は広告+ゲーム課金が主流)。

またインドネシアは熱狂する国民性ではないため、需要が盛り上がるのに時間がかかる傾向にあります。コンテンツの提供側としてはある程度辛抱が必要ですね。

現時点でのインドネシアのモバイルソーシャルゲームの市場規模は小さいですが、人口規模、中間層の急拡大に伴うSP普及率の拡大により、近い将来市場は急拡大します。

現地のパートナー開拓やローカライズ、プロモーション等準備に必要な準備期間も考慮し、進出を検討・開始する会社は増えてきておりますので、今後注目していただきたい市場ですね。



――: 本日はありがとうございました。
 
※インタビューに関して意見に関連する部分はすべて私見によるものとなります。

 
デロイト トーマツ

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