ニフティ、第2四半期は減収増益で着地 今3月期通期予想の下方修正を実施

ニフティ<3828>は、10月28日、今3月期第2四半期累計(4~9月)の連業績を発表、売上高は335億5100万円(前年同期比7.7%減)、営業利益19億9000万円(同7.0%増)、経常利益19億5400万円(同5.0%増)、四半期純利益13億2200万円(同20.5%増)と減収ながら増益を確保した。なお、四半期純利益の増益は、前年同期にのれん償却による特別損失を計上していたことも影響している。

■ISP事業はISP料金のみの商品へのシフト続く
セグメント別の状況を見てみると、主力のISP事業は、超高速モバイルブロードバンドサービス「WiMAX 2+」に対応した新モバイルルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15」を提供開始するなど、モバイルブロードバンド接続会員の獲得に注力したものの、旧機種において獲得数とほぼ同数の解約があったことで、会員数は前3月期末とほぼ同水準で推移。FTTHやADSL接続サービスの会員数現減少もあって、ブロードバンド接続会員数は前3月期末と比べ6万人の減少となった。加えて、従来からのキャリアの回線料金とISP料金をパックにした商品から、ISP料金のみの商品である「@nifty光ライフ with フレッツ」へのシフトが引き続き進んだ影響もあって、前年同期比8.3%の減収となっている。ただ営業利益については、拡販費の改善と手数料収入の増加が寄与し、同26.3%の増益を達成している。

「ニフティクラウド」の売り上げ増加も設備負担が大きい
一方、Webサービス事業は、マーケットプレイス型事業への転換を図るためのサービス開発とスマートデバイス向けサービスへのシフトを推進を進めたものの、広告の売上高が減少したことで、同9.5%の減収、同14.5%の営業減益で着地。クラウド事業は「ニフティクラウド」の売上高が増加したことで、同5.3%の増収となったが、営業利益は設備増強などに伴う減価償却費の増加により、同47.0%の減益となった。

■通期予想は下方修正に
なお、今3月期通期の予想については、ISP事業においてMVNOサービス開始による初期投資費用の計上を見込んでいることや、Webサービス事業においてマーケットプレイス型事業の売上高を見直したこと、クラウド事業において「ニフティクラウド」の売上高を見直したことにより、売上高680億円(前期比4.9%減、従来予想700億円)、営業利益35億円(同25.1%減、同47億円)、経常利益34億円(同24.9%減、同46億円)、純利益23億円(同11.9%減、同28億円)へと予想の下方修正を実施している。