バンダイナムコHD、第1四半期の「妖怪ウォッチ」関連売上が65億円に拡大…ゲームアプリも好調、SNSゲームへの見方は一段と慎重に

バンダイナムコホールディングス<7832>は8月5日に、2015年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表し(関連記事)、決算について投資家やアナリストなどと電話会議を開催した。電話会議での質疑応答内容が公開されたので、紹介したい。注目すべきはトイホビー事業における「妖怪ウォッチ」関連売上の急激な拡大だ。2015年3月期通期で70億円の関連売上を見込んでいたが、第1四半期だけで匹敵する65億円を稼ぎ出した。

また、同社のソーシャル/モバイルゲームを含むネットワークコンテンツ事業の業績についても詳細が開示されたので、併せて紹介したい。同社では同事業のうち、GREEや MobageなどSNSプラットフォームで提供しているソーシャルゲームをSNSゲームと表現する。全体の業績見通しは堅調に見えるが、SNSゲームの見通しについては下方修正している。
 

■「妖怪ウォッチ」は期初予想の2倍のポテンシャル


トイホビー事業における「妖怪ウォッチ」関連商品の売上高について、年初には通期で70 億円の売上を見込んでいたが、第1四半期実績が65億円になったという。上半期(4~9月)については100億円超の売上を見込んでいる。

通期予想は、年末年始商戦の商品ラインナップ、受注動向などが見えた段階で公表する予定だが、「年初見込70億円の倍くらいのポテンシャルを持つIP(知的財産、版権)」だと見ているという。
 

■アプリ好調でネットワークコンテンツ事業の上期売上高は上振れ見込み


ネットワークコンテンツ事業の第1四半期の売上高は、計190億円。うちSNSゲーム(ソーシャルゲーム)が80億円と前年同期比で4割減少、一方、 アプリ・オンラインゲームは前年同期比2.8倍の110億円に成長した。上期の売上高見通しは合計370億円(SNSゲーム160億円、アプリ・オンラインゲーム210億円)と、期初の予想から40億円の増額している。
 

■SNSゲームの見通し、一段と厳しく


なお、同事業の通期売上高は合計660億円(SNSゲーム:290億円、アプリ・オンラインゲーム:370億円)と、年初計画通りを見込む。変化が早い市場であることから、下期の売上高は290億円と、慎重な見通しを 示した。

内訳をみると、アプリ・オンラインゲームが上方修正、SNSゲームが下方修正という格好となっている。660億円のうち、SNSゲームの見通しは290億円と、期初予想の350億円から60億円(17%)下方修正した。一方、アプリ・オンラインゲームの見通しが60億円増額されている。
 

 
株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 川口 勝
決算期
3月
直近業績
売上高9900億8900万円、営業利益1164億7200万円、経常利益1280億0600万円、最終利益903億4500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
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