【ゲーム株概況】サイバーエージェントが4％高、『ドラクエ』期待が株価の支え　ドリコムも新作による業績底入れ期待で上昇

1月31日の東京株式市場では午後に全体相場が崩れた流れを受け、ゲーム株も下げるものが多かった。一方、前日に決算を発表したサイバーエージェント<4751>とドリコム<3793>が上昇した。ともに新作ゲームが収益に寄与し、今後の業績が改善に向かうとの期待感が浮上している。

サイバーエージェントの終値は前日比200円（4.2％）高の5000円。前日発表した1Q（2013年10～12月）決算が減速感のある内容だったため、売り先行で始まったが、引けにかけて徐々に持ち直した。前日の決算説明会で藤田晋社長が指摘した足もと2Q（1～3月）の好調さと、スクウェア・エニックス<9684>と共同で提供している『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』（DQMスーパーライト）に対する期待感が、株価の支えとなったようだ。スクウェア・エニックスHD<9684>の株価も上げた。

サイバーエージェントの決算発表について、メリルリンチ日本証券、ゴールドマン・サックス証券、野村証券はいずれもポジティブに評価。藤田社長が示唆した2Q以降の好調さと『DQMスーパーライト』に対する期待が好評価の理由で、3社とも「買い」の判断を継続している。投資判断を「中立」としているJPモルガン証券も、1Qの決算内容が市場の期待に届かなかった可能性を指摘しつつ、2Qの好調さと『DQMスーパーライト』への期待感が株価を支えるとみていた。

ドリコムも1万2300円（4.4％）高の28万9300円で取引を終えた。こちらも10～12月（3Q）は赤字が継続したものの、売上高が前四半期比でわずかながら増収に転じた。業績の底入れ感のほか、1月にリリースした『フルボッコヒーローズ』やバンダイナムコゲームス<7832>と共同でリリース予定の『ONE PIECE トレジャークルーズ』『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストシューターズ』に対する期待感が買いを誘った。一時は取引制限値幅の上限であるストップ高まで買われる場面もあった。

コロプラ<3668>は7％安。1月29日に好決算を発表したものの、目先の好材料はいったん出尽くしたとの見方から、利益確定売りに押されたもよう。ミクシィ<2121>も決算発表前に買い持ち高を手じまう売りが増えた。なお、ミクシィは前日、決算発表予定日を2月7日から2月13日に変更した。


以下、31日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位は円）。

銘柄名	証券コード	終値	前日比	前日比率
スクウェア・エニックスＨＤ	9684	2,895	132	4.78%
ドリコム	3793	289,300	12,300	4.44%
サイバーエージェント	4751	5,000	200	4.17%
モブキャスト	3664	1,225	34	2.85%
エイティング	3785	1,860	30	1.64%
カプコン	9697	2,018	13	0.65%
ネクソン	3659	898	5	0.56%
コナミ	9766	2,462	5	0.20%
マーベラスＡＱＬ	7844	673	1	0.15%
ガンホー	3765	648	-1	-0.15%
クルーズ	2138	4,415	-10	-0.23%
セガサミーＨＤ	6460	2,461	-7	-0.28%
アクセルマーク	3624	829	-7	-0.84%
コーエーテクモＨＤ	3635	1,253	-14	-1.10%
ｅｎｉｓｈ	3667	2,740	-35	-1.26%
任天堂	7974	12,150	-175	-1.42%
日本一ソフトウェア	3851	809	-13	-1.58%
ディー・エヌ・エー	2432	1,977	-32	-1.59%
グリー	3632	1,013	-17	-1.65%
アエリア	3758	1,720	-35	-1.99%
バンダイナムコＨＤ	7832	2,330	-51	-2.14%
オルトプラス	3672	2,227	-54	-2.37%
日本ファルコム	3723	1,005	-26	-2.52%
ＫＬａｂ	3656	767	-20	-2.54%
ＧＭＯインターネット	9449	1,266	-40	-3.06%
ボルテージ	3639	1,587	-58	-3.53%
エイチーム	3662	7,810	-290	-3.58%
ミクシィ	2121	5,300	-300	-5.36%
コロプラ	3668	3,650	-285	-7.24%
ケイブ	3760	3,200	-250	-7.25%