さくらインターネットの第3四半期は増収減益、「VPS・クラウド」好調だが費用増 首都圏DCの競争激化で通期は下方修正

さくらインターネット<3778>は1月27日、2014年3月期第3四半期(13年4~12月)の決算を発表した。売上高は前年同期比6.3%増の74.86億円、営業利益は17.7%減の5.24億円、経常利益は24.1%減の4.54億円純利益は33.5%減の2.45億円だった。

「VPS・クラウドサービス」が大きく伸び、全体でも増収となったが、北海道・石狩データセンター(DC)の設備拡張や人材確保に伴う費用増が響き、減益となった。第3四半期決算と同時に、2014年3月期通期の業績下方修正も発表している。
 

第3四半期の事業分野別の概要は以下の通り。

・「ハウジングサービス」の売上高は前年同期比0.8%減の22.86億円。石狩データセンターで提供する大規模ハウジング案件の売上成長があったものの、東京都内のデータセンターで大口顧客の解約が発生した。

・「専用サーバサービス」の売上高は同8.6%減の19.80億円。「さくらの専用サーバ」は好調だが、旧サービスの解約が続いた。

・「レンタルサーバサービス」の売上高は同12.2%増の16.03億円。機能強化や初期費用無料キャンペーンでユーザ数を積み増した。

・「VPS・クラウドサービス」の売上高は同73.1%増の8.66億円。ユーザ獲得が進んだ。

・「その他サービス」の売上高は同17.1%増の7.50億円。ハウジングサービス顧客向けの機材販売や、ドメイン取得サービスが好調だった。


下方修正した2014年3月期の業績予想は、売上高が従来予想から10.5億円少ない99.5億円、営業利益が同3.8億円少ない6.2億円だった。

首都圏内のデータセンター新設・増設が相次ぐなか、「ハウジングサービス」や「旧専用サーバサービス」は解約が発生し、想定以上に苦戦。首都圏データセンターの総床面積が増加し、ハウジングサービスは価格競争が激化しているという。 「VPS・クラウドサービス」や「さくらの専用サーバ」は計画を上回る伸びを示しているものの、「ハウジングサービス」や「旧専用サーバサービス」の不振を補えない見込みとのこと。
 


 
さくらインターネット株式会社
http://www.sakura.ad.jp/

会社情報

会社名
さくらインターネット株式会社
設立
1999年8月
代表者
代表取締役社長兼最高経営責任者 田中 邦裕
決算期
3月
上場区分
東証プライム
証券コード
3778
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