【海外アプリ研究】vol.02 Draw Rider

海外の上位ランカーアプリについて、マネタイズやコンテンツ構成等を紐解くべく、海外アプリ研究をスタートしました。第二弾では米で無料総合、有料総合ランキング(AppStore)共に上位ランクインしているDraw Riderを取り上げます。   1. アプリ概要 ・アプリ名: Draw Rider ・デベロッパー名: 17Studio(GooglePlay)、Anton Vazhinsky(AppStore) ・OS: Android/iOS ・インストール数(GooglePlay): 100,000 - 500,000 ・評価数(GooglePlay): 3,336 ・評価(GooglePlay): 4.5 ・評価数(AppStore): 5,146 ・評価(AppStore): 4 ・Android版iOS版 ※上記2013年4月30日時点   2. コンテンツ概要 横スクロール型の自転車アクションゲーム(有料版ではバイクと車も選択可)。アクセルやブレーキ、左右の車輪の上げ下げ等を操作し、各ステージのゴールを目指します。また、ステージを自作しオンライン上にアップすることも可能な為、ユーザー生成によりステージは無数に展開されていきます。       3. ゲーム内容 倒れずにゴールを目指す、というシンプルな基本設定で、ライフポイントの要素は無く何度でもリトライ可能。     失敗した場合の棒人間の倒れ方、自転車の壊れ方等はシンプルなビジュアルながら、バリエーションに富んだ展開が見受けられます。     ステージ難度は高く、初回ステージ以降は、どれも複数回のリトライを要するステージばかり。1プレイあたりの時間は十数秒程でライトに遊べる為、失敗後も何度も挑戦したくなるような中毒性があります。無料版で遊べるのは既定の30強程のステージ(別途ユーザー生成ステージもある)ですが、全てクリアするのは至難の業と思われます。       4. CGM (Consumer Generated Media) 最近あまり聞かない言葉ですが、本アプリはステージをユーザー自身で作成可能という点において「消費者生成メディア」と言うことが出来ます。作成したステージは他ユーザーと共有可能となっています。       5. 課金ポイント 本アプリにはソーシャル性は無く、アプリ内課金も実装されていません。その代わりと言うわけではありませんが、以下図の①~④のようにアプリ内の複数箇所に有料版への導線が設けられています(直接アプリマーケットへ遷移)。       6.広告設置箇所 ゲーム終了時に320×50サイズのバナー(Admob)を展開するのみとなっています。ただ、GAMEOVER画面、スコア画面の両方のゲーム終了時に100%表示される点、また1ゲームのサイクルが短い点から、ゲーム終了時と言えどimpはある程度見込めそうです。       7. 所感 無料版+有料版でのマネタイズ方法は、日本ではやや古い展開な気がします。同デベロッパーにおいてはタイトル数がまだ少なく、iOSは本アプリが1タイトル目である為、この展開が最善か否かは未だテストマーケティングの段階かと考えられます(ちなみに本アプリ開発者はロシアのデベロッパーのようです)。 コンテンツでは「ユーザーがステージを作成出来る(且つ他ユーザーと共有可能)」というCGMの要素は他アプリでは見られない展開でした。カジュアルゲームにおいては既定のステージをクリアしてしまうと飽きられがちですが、無数に生まれるユーザー作成ステージによってライフタイムが伸びることもありそうです。   ■筆者: 福島智晴(ふくしまともはる) アプリ・Webデベロッパーの収益支援事業を行う。ライヴエイド株式会社General Manager。 ネット広告代理店、アプリ開発事業、アドネットワーク事業の経験から、広告マネタイズを中心にデベロッパーの収益拡大サービスを構築。 ・ライヴエイド株式会社公式WEB: http://www.facebook.com/LIVEAID.inc ・Facebookアカウント:http://www.facebook.com/tomoharu.fukushima ・SlideShareアカウント:http://www.slideshare.net/TomoharuFukushima