TIW、角川GHDのレーティング「2+」の継続-軌道に乗り出したメディアミックス戦略

独立系調査機関のティー・アイ・ダヴリュ(TIW)は、3月4日付けレポートで、角川グループホールディングス<9477>のレーティングについて「2+(Neutral Plus)」の継続とした。 会社側の発表した第3四半期累計の業績は、売上高1044億円(前年同期比5.4%増)、営業利益53億円(同87.3%増)だった。コミック・ライトノベルが好調だったと。会社側は、2011年3月期の営業利益64億円を計画しているが、TIWでは会社計画を上回る65億円になると予想している。 TIWでは、国内出版市場の縮小傾向が続いているにも関わらず、「メディアミックス戦略」が徐々に軌道に乗り出していると高く評価しているようだ。コミック・ライトノベルをTVアニメ化し、そのDVD&BDを発売して収益を稼いでいると指摘。さらに、2012年3月期は、角川ゲームスがTVゲームを発売する予定。 また会社側はコンテンツを活かすため、出口の多様化にも動いているという。「GREE」で同社のコンテンツを提供するほか、「BOOK☆WALKER」を開始した。一方、中国企業と合弁企業を設立して、中国本土で出版事業を開始する。中国のオリジナルアニメを使ったメディアミックスも行なうとのこと。TIWでは、中国市場は大きな可能性を秘めているが、当面は国内出版事業で稼ぎながら、将来への布石を打つものになるとコメントしている。