セガサミー、欧州構造改革に伴い新たに56億円の売上原価、62億円の特別損失…Relic全株売却、一部タイトル開発中止、追加で240名の人員削減

セガサミーホールディングス<6460>は、この日(3月28日)、欧州地域の構造改革の各施策の実施に伴い、2024年3月期において、新たに56億円の売上原価と62億円の特別損失を計上する見込みであると発表した。また、2023年9月28日公表分と合わせた構造改革実施の効果としては、年間のキャッシュアウトが100億円程度抑制される見通しとした。2024年3月期の連結業績見通しについては、他の要因も含め現在精査中であり、業績予想修正の必要がある場合には速やかに公表する、としている。

まず、欧州地域における構造改革を行っているが、その施策として、子会社であるRelic Entertainmentの全株式を英国の投資会社である Emona Capitalが新設する持株会社に売却するとのこと。譲渡先や譲渡価額は非公開としている。事業再編損失47億円を特別損失として計上する。

  

 

また、欧州スタジオにおける中期ラインナップタイトルの見直しを行い、一部開発中のタイトルの仕掛品の評価減を行う。これに伴い、売上原価として56億円を計上する見込み。これに伴い、欧州地域の複数の拠点から240名の人員削減を行う。事業再編損失15億円を特別損失として計上する。ちなみに、昨年9月に公表した欧州スタジオの一部タイトルの中止に伴い、すでに250名を削減している。

同社によると、コロナ禍における巣ごもり需要からの反動減やインフレ等による経済環境の悪化などを受け、特に欧州地域におけるコンシューマ分野を取り巻く事業環境の変化が急速に進み、収益性が悪化していることが背景にあるという。環境変化に早急に適応し収益改善を実現するため、欧州拠点の構造改革の実施を決定し、同拠点における中期ラインナップの見直し、固定費適正化・投資効率改善及び開発/販売体制・管理体制見直しに関する検討を進めてきたという。

【追記】
2024年に開示した2024年3月通期の業績見通しは、売上高4630億円(前期比18.8%増)、営業利益510億円(同9.0%増)、経常利益535億円(同8.1%増)、最終利益280億円(同39.0%減)、EPS127.07円となっており、当面は修正されるか否かが注目点になりそうだ。業績推移は以下のとおりとなる。

 

株式会社セガ
https://www.sega.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社セガ
設立
1960年6月
代表者
代表取締役会長CEO 里見 治紀/代表取締役社長執行役員COO 内海 州史/代表取締役副社長執行役員Co-COO 杉野 行雄
決算期
3月
直近業績
売上高1916億7800万円、営業利益175億3900万円、経常利益171億9000万円、最終利益114億8800万円(2023年3月期)
企業データを見る
セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高3896億3500万円、営業利益467億8900万円、経常利益494億7300万円、最終利益459億3800万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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